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今こそやってみよう!ネットバンド動画の作り方(手順解説)

昨年12月に、私シバっさんのYoutubeチャンネルでこんな募集をしました。
「ネットバンドやってみよう」
内容は、今をときめくアーティスト「LiSA」さんの大ヒット曲
アニメ「鬼滅の刃」OP曲にもなっている「紅蓮華」
そのやってみた動画を一緒に作ってみませんか?と。

この曲があまりにもカッコよく、演奏動画を作ってみたいと思ったのですが、当時の私はバンドを組んでいる訳でもなく、一緒に演奏してくれる仲間が周りにいる訳でもありませんでした。

けれど、これだけネットが普及し、スマホなどのカメラも大幅に進化、動画編集もさほど難しくなくなった現代なら、ネットを介して作品作りもできるのではないかと思い立ち、下の様な動画を作って自身のチャンネルで、メンバー募集を開始してみたのです。

※既に募集は締切っています。

最初は「一人も応募が無かったらどうしよう、、」という不安もありましたが、そんな心配も杞憂に終わる程、多くの方からのご応募で結果無事にメンバーを募る事ができました。

幸いな事に、演奏力も素晴らしく、DTMやネットに対するリテラシーの高い方々が集まってくれたので、そこからの制作はとてもスムーズ

メンバー募集の結果発表から、全パートの映像と音源が揃い、あとは私が全てをまとめて編集するだけ、という状況まで、実質1カ月とかかりませんでした。

ネットバンド動画を作る為の手順

①演奏を合わせる為の元になる音源を作る
 ↓↓↓
②各自に送りそれに合わせて演奏を録音してもらう
 ↓↓↓
③同時にスマホなどで映像も撮影してもらう
 ↓↓↓
④送られてきた映像と音声を動画ソフトで編集

それではこれを、順番に解説して行きましょう。

①演奏を合わせる為の元になる音源を作る

最初のステップとして、まずはメンバーさんに演奏をしてもらう時に使用する「ガイド」になる音源を作ります。
言い方を変えれば「これに合わせて演奏して下さい」というベーシックになる音源です。

けれど、この音源は絶対に必要な訳ではありません。
それぞれがDAWソフトを扱える方なら、各自テンポを合わせたクリック音のみで、自分のパートだけ演奏してもらったものを送ってもらう事も可能な訳ですが
この企画ではお互いに一度も、会った事も話した事もない者同士が、別々に録った演奏を重ねる事になるので、私も含めたそれぞれの不安を解消したり、はたまた演奏のノリを合わせたい目的もあって、予めほぼ全パートをコピーした音源を作る事にしました。

大変手間はかかりましたが、結果としてボーカル・ギター・ベース・ピアノ・ドラムの各自が、同じ一つの音源に自分の演奏を重ねる事で、別々の場所で録音したとは思えない程の音源を作る事が可能になりました。

②各自に送りそれに合わせて演奏を録音してもらう

上記①で作った音源を各自に送り、それに合わせて演奏した音源を各自に録音してもらう訳ですが、ここでさらに一工夫したいのが
各パート「マイナスワン」と呼ばれる音源も、合わせて作っておく事。

マイナスワン音源とは、特定のパートのみ「ミュート(消音)」する事で、演奏を重ねたり、練習しやすくする為の音源。
例えば、ボーカルさんに送る場合
ボーカル・ギター・ベース・ピアノ・ドラム、全パートが鳴っている音源よりも、ボーカルのみオフにされた、いわゆる「カラオケ音源」の方が都合が良い訳です。

当然ながら、他パートに関してもそれぞれの音がミュートされている音源の方が、練習も録音もしやすいので、このマイナスワン音源を全パート分用意しました。と言っても、全パートコピーした音源さえ作ってしまえば、後は各トラックをミュートしてエクスポートするだけなので、この工程だけならば大して手間もかかりません。

③同時にスマホなどで映像も撮影してもらう

②で送った音源に合わせて、映像も撮影してもらう事になる訳ですが、ここからは難易度別に2パターンあり
・演奏を先に録音しておき、それに合わせて演奏シーンを撮影する別撮り
・音源に合わせて、録音も撮影も同時に行ういわゆる一発撮り
このどちらかで撮影する事になります。

プロのPV・MV制作などの現場では、上記の前者「別撮り」が主流で
後者の「一発撮り」は主にライブ音源や、生演奏を主体的に見せたい場合に多く用いられます。

前者の方が圧倒的に難易度は下がりますが、一発撮りにこだわった映像は、説得力に秀でた作品も多く
どちらを選ぶかは、各自の演奏力や撮影状況なども考慮した上で、メンバーさんと相談しながら決めて行くのが良いかと思います。

④送られてきた映像と音声を動画ソフトで編集

あとは、各自から送られてきた音源と映像を、映像編集ソフトで編集するのみ。今回の企画ではその編集を私がDTM講師を務める
音楽スクール兼音楽制作会社「G-Life Music」の監修の元、私が担当しました。

使用したソフトは「Filmora」というソフトで、私のYoutubeチャンネル
「音楽生活シバっさんの部屋」の動画編集も、全てこのソフトで行っています。

ソフトの使い方や映像編集に関しては、このブログでは言及しませんが、上記のソフト「Filmora」も含めて、今は様々なソフトが
一昔前と比べれば圧倒的に使いやすく、また安価に手に入るので
動画編集ビギナーの方でも、思ったより簡単だったという声を多く聞きます。

誤解を恐れずに言うなれば
「DTMをマスターする事」と「映像編集をマスターする事」
どちらが簡単かと聞かれれば
「ある程度のものが作れる様になるまで」という条件付きならば
私の経験上、明らかに後者であると断言できます。

双方、ソフトの使い方をマスターする事は、同じ時間が必要だったとして
前者はさらに「作曲・編曲」「ミックス・マスタリング」などの、理論や経験値が必須とも言えるので、さらに時間を要します。

もちろん、プロレベルの作品を作ろうと思えば、どちらも相当な時間や努力、経験やセンスが必要ではありますが、あくまで
「ある程度のものが作れる様になるまで」という条件付きである事は
繰り返しお伝えしておきます。

そして完成した作品がコチラ(2020年2月公開)

筆者の私にとっても、初の試みだったのですが、結果として言えるのは
「やって良かった」
この一言に尽きるかもしれません。

それぞれのメンバーさんとは未だに、お会いした事もお話した事も一度もありませんが、共に一つの作品を作り上げた事で
言葉では尽くしがたい「繋がり」の様なものを感じる事ができました。

この閉塞的な時勢の中、ともすれば家に居る事すら苦しくなってしまう様な、とても辛い状況が続いていますが

音楽で何かを直接解決する事はできなくとも
音楽にしかできない事は必ずあって

誰かと繋がる事はこれほどまでに心強く、勇気を与えてくれるのだと
私自身、改めて音楽に救われた気がします。

「ネットバンドのススメ」
あなたもそんな仲間を見つけてみませんか☆

最後までご覧頂きありがとうございました。
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youtube「音楽生活 シバっさんの部屋」DTM・作曲レクチャー毎週更新
シバっさんtwitter @shibassan_dtm

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