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柴漬けを作る試み

寝苦しい夜も遠い日の如く、肌寒さを感じる今日此の頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。我が家は朝の飲み物が冷たい麦茶からホットコーヒーになりました。

さて、私の実家は新潟の辺鄙な片田舎にあり、1年を通して何かしらが野外に干されているのが常である。
春はぜんまい、秋は柿、冬は大根。

そして、夏は梅。

梅干しと言えば、感の良い皆さまは上記の画像で既にお察しであろう。
今回のテーマは赤紫蘇である。


ただいま10月の始め、酷暑の影響で遅れているとはいえ紅葉も準備運動を始めた様な時期。コキアなんかは早くも綺麗に赤く染まって来ている。

秋は柿とか言っておきながら何故に赤紫蘇?
3秒前に言ったことも覚えてられんのかこのパータレ!

とお思いだろうが、お散歩中に赤紫蘇を見つけてしまったのだから仕方がない。

もちろん他所様の畑から遠慮なくブチブチ千切ってきた訳では無く、

「アテクシ、名もなき雑草ですの。よろしくシルブプレ?」

という顔で近所の河川敷にフッツーに生えてたのだ。

こんな豪奢な装いでそれは無理がある


それは遠い昔、私がまだカワユイ幼稚園児だった頃、実家で家族総出で梅干しを漬ける時は赤紫蘇を塩でモミモミするのが子供たちの仕事であった。(すぐ飽きてほっぽり出していたので大した事はしていない。赤ちゃんなので仕方ないね。)

朝露に濡れて艷やかに立っている赤紫蘇を見て、自分でも作ってみたくなってきた。

とはいえ、とっくに実家を出て安アパートで慎ましい借りぐらしをしている身、とてもじゃないが梅干しを漬けるようなスペースなど無いし、そこまで労力をかけられる自信がない。

一言に漬けると言っても、まず梅のヘタを一つ一つ丁寧に取り除き綺麗にして塩に漬け、竹ザルに広げて干し、夜は屋内に入れつつ乾かしながらたまにひっくり返しては一粒ずつ優しく揉んであげ、眠れない夜にはねんねんころりと子守唄を歌い、悩みがあれば相談に乗りそっと抱きしめ遠くから優しく見守るなど、それは膨大な手間とエネルギーがかかるのだ。育児って大変。

それならば、比較的簡単そうな柴漬けに挑戦してみよう。

作ったことは無いが、幸いこのネット社会、グーグル先生に聞けば写真や動画付きでなんでも教えてくれるので多分なんとかなるであろう。
失敗しても材料費はタダ同然だし、泣くことになってもどうせ食べるのは自分である。

良さそうなレシピを参考に、とりあえず今回はこの分量で作ってみよう


・きゅうり 180g 
・赤紫蘇 小さいの40枚
・塩 きゅうり用、赤紫蘇用各10g
・穀物酢 30g 
・みりん 30g

元レシピでは生姜や茄子、みょうがなんかも入っていたが無い袖は振れないのである

手始めにきゅうりを適当な大きさに切り、塩を振る

歴戦のスケール

次に重しをして冷蔵庫で一日置くのだが、あいにく漬物石が無いのでボールと皿、ラップを駆使して代用する

皿の下にきゅうりが入っている


丼を押し付けながらラップでギチギチにする。
要は圧力がかかりゃいいのだ

       ー次の日ー

朝一で摘んできた赤紫蘇を水で洗い、軽く水気を拭く

爽やかな香りがする。これで2掴みくらい


綺麗に見えてもゴミ等が浮いてくる


次に赤紫蘇を塩で揉み、アクと水気を絞る

ぎゅっとしたらピンポン玉位になってしまった。


きゅうりも水気を絞り、赤紫蘇と穀物酢、みりんと合わせる

材料がシンプル過ぎて心配になって来た

後は密封できる袋に入れ、軽く重しをして冷蔵庫で暫く寝かせるだけである

早くもほんのりピンク色に。その調子だ


なんだ、拍子抜けするほど簡単じゃないか。今度から自己紹介する時は「どうも、柴漬けが得意料理の藤助です」と名乗ろう。
そしてゆくゆくは「藤助印の柴漬け」で一儲けだ。
「柴漬けとの出会い?そうですね…道端で、声をかけられたんですよ。…よろしくシルブプレ、ってね(特大ウィンク)」

出来上がりまであと2日程。それまでパリジェンヌには少しお休みいただこう


実食回はコチラ↓


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