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hiiro_archive153
山岳カルマ ③
山道で迷ってしまった。あたしとお兄ちゃんは親とはぐれてしまったの。というより捨てられたのかも知れないわね。まあ、いつまでも親元にいたって仕方ないし。これは負け惜しみなんかじゃないのよ。おお、あんな所に美味そうな食べ放題のお家があるじゃないの。
よっしゃー!
でも、アッという間に見つかってしまう。ぼんやり者のお兄ちゃんはすぐに檻に入れられた。あたしは上手く立ち回って魔女になついた振りをした。だから魔女の家を自由に歩きまわった。
この『山カル』って何だろう、略称にするメリットは? あたしと魔女は山の軽羹を食べカルーセル(回転木馬)で遊びカルガモと戯れカルシウムたっぷりのカルーアミルクを煽り軽井沢気分に浸った。でもお兄ちゃんのことも忘れずに。
油断していた魔女は簡単に攻略できた。
「昔はね、もっと平和だったよ。あんたらの家に侵入したこともあったんだよ」
この魔女があの伝説の女の子だったとは。
ここは山の中の森の道。
408文字
たらはかに様の裏お題に参加しています。
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