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逆さ富士七転八倒 超人編

「おかえりなさい」
「やあ母さん、今年もよろしく」
次から次へと帰省して来るわが子らを迎えて彼女が嬉しげにうなずくと両サイドのツインテールが揺れた。
「アナタ早く乾杯の音頭をとって下さいな」
つつかれた夫は偶蹄類ウシ科にありがちな見事な角を重たげに首をかしげた。
「まだ全員揃ってないぞ」
「あらま私としたことが。放送年順に並んで頂戴。わかった。セブ○とエ○ティがまだ戻ってませんわ」
そのときである。彼方より強烈な光を放ちながら太陽系第三惑星の北緯35度21分45秒東経138度43分50秒の山頂剣ヶ峰を頭上に支え持ちながら二つの影がこちらに向かって来るではないか。
「父さーん、母さーん、いいもの持って来たよー」
 正月三が日を家族揃って童心にかえってコマ回しけん玉羽根突きなどオーソドックスな遊びから果てはドッヂボールまでして打ち興じたのだった。
「そろそろ返して来なさいね」
初夢は七転八倒するものが多かったという。M78星雲だけに。

410文字

たらはかに様の裏お題に参加しています。

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