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kazumaogiso
デジタル混入島 ②
抗争に敗れたアナログ派のS木一族は本土を脱出してG島に移り住んだ。子孫はその地で細々とアナログ生活を送っているという。
ある日島に見るからに余所者の一家がやってきた。一瞬で島中に噂が広まる。
「車が自動運転してた」
「冷蔵庫は使った食品を勝手に注文する」
「エアコンも掃除機もセンサーで自動制御」「人影がないぞ、覗いてみるか」
「やめろ、勝手に撮影され投稿されるぞ」
「電源切ってやろうぜ」
だがしばらく経つと不思議なことが起こりはじめた。各家々の家電がしゃべりはじめたのだ。屋根のアンテナは形状が変化して画面はクッキリ。S木家の浪党の子孫がデジタル菌に感染したのだ。誰も家から出ず外部とのやり取りは全てリモートだ。本家の屋敷のみ古風な生活を続けていた。
ある日テレビを見ていた男が叫んだ。
「謎は全て解けた!」
そこにはDx庁の役人として本家のドラ息子の姿があった。
「あそこは元から抜けがけの噂があった。例の新参者もグルだったか」
410文字
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