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ねこクインテット 組分け編

ピーっと先生の笛が鳴る。
「五人一組!」
ああ嫌だ面倒くさい。ボスや女王様の周りに駆け寄る自称騎士実は雑魚キャラ面々、定員は四人だ。自分と同等のカーストに属する性格の良さそうな相手を物色する奴ら。趣味と体力が釣り合っていた方がよい。外見やフトコロや学力のバランスが悪すぎないことも大事だ。明らかに誰からも相手にされなさそうな残り物諸氏とでも組むとするか。それも気楽かも知れない、するとクラス委員長にそれは自分の役割だよお前なんかにゃ百万年早いわと押しのけられる。やれやれ。だいたい先生は何がしたいわけ。江戸時代の五人組制度の真似かい? お互いに面倒を見させて自分が楽をしたいのかね。そもそも吾輩はネコだぜ。群れたりつるんだり顔色読んだり。そういうのは苦手なのよ。同調圧力反対。ソロで上等に候。

「ネコ君、このクインテットは一人でもネコがいればいいんだって。一人はいないとダメなんだよ、だから頼む」

しょ、しょうがないにゃあもう。

410文字

たらはかに様のお題に参加しています。

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