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オノマトペピアノ 警部編

「ふうむ、ピアノ線か」
先生のつぶやきが聞こえた。ピアノ線? 自慢じゃないけど鉄道にはちょっとばかりうるさいボクの出番ですね。北は富良野駅に始まり原野草野中野信濃を抜け北野交野泉佐野から熊野を通り果てはミラノまで繋がっているというあのピアノ線ですね?
ないわよそんな線! 
と元カノのソプラノがキンキン響く。
だってボクがおいおい敷設するのさ。
だったら時刻表だって思いのままよね。停車中にチャッカリ犯行に及んでノコノコ戻ってきてから発車とか。その時間は電車内にいましたけど?とか、嘘ばっかり。
しーっ、いまタイトルを考えているんだ『愛と哀しみのピアノ本線殺人事件ー擬音の女将よ謎を解け』なんてどうだろうな?
「残念ながらその線じゃないんだ」
先生ははりめぐらされたワイヤーに模型戦闘機をしっかりとくくりつけながら言う。

「そうですよ、犯人はピアノの先生です。優しそうに見せてとんだ擬態ですよ」
被害者がムクリと起き上がって叫んだ。

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たらはかに様のお題に参加しています。

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