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伝書鳩パーティ ①

 パトリシアと伝ピジオンの結婚披露宴に招かれた。立食形式でウロウロする招待客のまん中に大きなワゴンが運ばれてきた。ボーイが仰々しく銀色のクローシュを取り除くとそこには一口サイズの串刺し肉が盛り付けられている。串は鳩足を模したピックで、紙切れが神社の枝のおみくじのように結びつけられている。
「皆様有難うございます。本日の余興は伝書鳩パートナー選びです。お好みの相手が男性なら白、女性なら赤、問わないならピンクをお選びください」
目の前の白を取って開くと中吉とあり中吉の赤を引いた男性と引き合わされた。
パトリシアったら。あれだけ包んだのにたったの肉一口? 

「手はずどおりシワになった紙を選びました」男が素早く差し出した極秘文書を私は小さなフォーマルバッグにかくす。予定どおりだ。私も茶封筒を手渡す。彼は内ポケットにそれをしまいながら呟いた。
「それにしても悪趣味だ」

私たちは脚にメッセージをつけたままそれぞれの方角に飛びたった。

410文字

たらはかに様のお題に参加しています。

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