「君に贈るランキング」③

　ランキングという妖怪がボクに重くのしかかる。まだ小学生にもなっていないのに。
きのう、じいじの家に遊びに行ったら、ばあばが、
「ねえ、好きな色は何？」ときいてきた。
「でも男の子は結局黒が一番人気よねウフフ」。
　家に帰ったら帰ったでママが「やったあ！」と叫ぶ。
「見て！懸賞応募したら大当たり！」。
「何だ、サプライズで買っておいたのに」とパパ。
そこへ近所のおばさんがやってきた。
「よかったらこれ、使ってくれませんか。新品同様なの。天国ではもう必要ないから」
　なんだかんだでボク1人に4コのランドセルが。その夜、夢に妖怪が現れた。
「わしはお前の守護神じゃ。この先どんなことがあろうとランドセルにだけは困らない星の下に生まれたな」
彼の名前は、ランドセルキング通称「ランキング」だった。
けど本音のランキングは

3位、置き勉手ぶら通学
2位、リモート授業
1位、ずっと自宅

ニュースでみたランドセルに恵まれない君たちに贈るよ「ランキング」は。

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