変化することについて

ここ数ヶ月、シバジムのキーワードとして繰り返し出てくる言葉、
それは「変化しよう」ということ。
シバジムの17期のスローガンは、「新しい力の発見」です。

よい言葉だな、必要なことだ。自分に最も足りないことだ。変わっていかねばと、自分でも意識をしていたつもりですが、想像以上に変化に踏み切れない自分がいます。首元まで動かない土の中に固定されているような自分を自覚するようになりました。

「変化しないと、生き残れない」
柴田さんに、私自身が真っ先に、日々そう言われる日々を送っています。


変化しなければ役に立てない、を痛感する

ここ数ヶ月、クライアントさんや業界のパートナーの皆さんや新規プロジェクトのご相談を通じて、確かな変化を感じるようになりました。根っこで起きていた変化が、私の仕事や日常にもいよいよ降りてきた印象です。
想像がついていた範囲でのビジネスの明暗もありますが、
想像も及ばないかった業界が好調だったり、大打撃を受けていたり。
これまで描いていたロードマップが何かの差配であっけなく崩れて行くさまをただ見ているような無力さを感じています。

私自身のブランディングという仕事においても、思い返せばこれまでは、ある程度仕事に「型」がありました。与件があり、課題が明確で、時代がある程度見通せたので数字の計画があり、その枠組みの中で、これまでの私たちが磨き上げたパターンを応用して、プロジェクトを進行してゆく。その中で、私たちはアプローチやコミュニケーションを改善し、アイディアを出し、知識や技術を積み上げれば良かった。

ただ、最近の仕事は、ブランディングは当然ビジネスと一体であり、むしろビジネスの秀逸なスキームからブランドの立ち位置や見せかた考えることが成功に近い。ブランデングが見た目や感性の色づけだけの時代はいよいよ終わり、例えばプロダクトであれば原材料の仕入れの工夫や製法の秀逸さ等、そこも含めてデザインや感性、人格というブランディングを重ねて価値をつくっていく。

モノからコトへ、と言われて久しいですが、
更にブランドにはストーリーやバックグラウンド、ヒストリー、そしてリーダーシップが必要になってきているのを感じます。圧倒的な存在として権威を見せるというよりも、共感し、応援される存在が今のブランドの在り方。
ブランディングをするにあたっても、よりピッチの細かい世界観や人格を描く必要があります。見た目にはほとんど同じデザインであったとしても、「こっちは良くて、こっちは何か違う」その微細な差に何かがある。その差を言語化して、チームで共有して、デザインしていくことが共感を取り付ける方法なのだと思います。この困惑した世界の中で、意志めいたもの、ではなく意志を持つブランドが勝てるブランドになる必要がある。

そしてインスタグラム等SNSが生活の主たるメディアとなるターゲットが市場の中心となりつつあるため、メーカーも作り手も事業者が全員が土俵に降り、いかに日々お客さまと直接のコミュニケーションをとるかが、完全にブランディングの大きな要素になっているのを感じます。
これまでの、1回2回の大きなコミュニケーションではなく、日々の細かな積み上げによってなされる信頼や世界観。そこにどんなキャラクターを設定し、どのようなコミュニケーションを図っていくか。

私のいる業界でもそういった、「大きな山が静かに動いていて気づいたらけっこう動いていた」みたいな変化が起きています。

という訳で、コンセプトの言葉にずっと向き合っていた職人気質の私は、「シャイなんで・・・」とか何とか言っているわけにはいかず、ビジネス、IT、トレンド、興味をあらゆる領域に広げ、変化しなければ、本当の意味でクライアントさんの役に立てない、プロとして結果を出せない、という危機感を身をもって体感しているのが最近です。

変化するには、習慣をつくること、
そして変化できていない自分と対面して、解きほぐすこと

頭でわかっていても、何やかんやと日々に追われて形にできていない自分に焦りを感じています。机にかじりついていればいいわけでも、ただ時間をかければいいわけでもないから難しい。

柴田さんもよく言いますが、「習慣が人生を変える」。という方法を取り入れてみることにします。千里の道も一歩から。
今回でいうと「変化」という課題ですが、何しろ決めたフォーマットに設定した課題を放り込んで、自然発生的に改善する仕組みをつくるということ。

例えば、シバジムでは毎週月曜日、何か新しいひとつを取り入れよう(目に見えるものでもそうでなくてもOK)、#something new Mondayというインスタの企画を行っています。

ライトな企画ではあるのですが、「何かにチャレンジしている?」「新しい発見はあった?」と、頭の中をノックするような反応を起こしていくことからはじめよう、ということ。
この企画があることで自分が変化しているか?ということについて、最低でも週に1回は意識を持つことができるようになります。

あと、私がやっていることとしては、(まだまだちっともなので情けないばかりなのですがが、、、)


■ 「こうしたら?」と言われたらやってみる
■ 若い人に教えてもらう、そしてやってみる
■ 週次の目標を月曜日に決めてラインを自分に送る、それを日毎にばらす
■ 日曜日の夕方に洗いなおして再設定する
■ 週に●時間、新しい分野を勉強する(勉強だけではなくて自分の業界に置き換えてアイディアを出す)
■ 週の中の仕事のはじまりと終わりを設定する(タスクを終わらせて考える時間をつくる)

などなど。
変わるのが苦手な私は、得意の「型」を持ち出して、習慣をつくって何とか変わることができないか、チャレンジをしようとしています。


意志を見つける、軸を持つ


大学生の時に就職をせずに4年生で別の大学に1から入りなおした友人がいました。当時はえ、大丈夫なの?という反応が大多数でしたが、なんてことはない、長い人生では彼の選択が今の彼の人生を豊かにしているように思います。
当時は圧倒的に少数派で、「大丈夫?」と言われるようなことだったとしても、10年たてばそんな価値観なんの意味ももたなくなるということはよくあること。
いくつになっても遅いということはなく、
大事なのは自分の意志を持つこと、そして自分の意志に気づくことだと思います。
私は長年、調整したリバランスを取ったり間に入ったりという仕事や役割を演じてきて、いつのまにかそういう人になってしまったのを感じています。
私自身の願望は確かにあるのに、土中に深く埋まってしまった感じです。
何かが起きたときに、脊髄反射的に「どうするべきか」「ここで私はどう振舞うのが正解か」という思考が立ち上がります、それはテクニックとして必要なのかもしれません、
でも、私はこの1年、「私はどう思うのか」「どうしてそう思うのか」自分の意志を掘り起こして、意志を持てる人になっていきたいと思います。正解はないのですから。
それがこれから私が誰かの役に立ち意義のある仕事をできるようになるためには、重要な要素なのだと思っています。



さて、今日もまとまりのないとりとめのない文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
益々暑い日が続きますね。
皆さん、心身共にお元気でしょうか?
私は焦りや緊張からちょっと夏バテ気味です。
休み休みやっていこうと思っています。どうかお元気でいてくださいね!

中原真理


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