百鬼夜行展に行って、幼いころの「恐怖」の根源を思い出した話
横浜そごう開催中の、「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展 ~お化けたちはこうして生まれた~」を見に行きました。
「おばけ」や「妖怪」の基礎知識って、やっぱり「ゲゲゲの鬼太郎」なんですよね。「あー、この絵見たことある~」と友人とキャッキャしながら鑑賞してたんですが、ある一点の絵にくぎ付けになりました。
妖怪「震々(ブルブル)」
青白い幽霊みたいな妖怪なんですが、小さいころ、コイツが一番怖かったんですよ。姿かたちではなく能力が。
恐怖を感じた時に「ゾッ」とするのは、コイツが取りついたからで、コイツが取りつくとどんな時でも「ゾッ」とするし、「ゾッ」としたらコイツが取りついている証左なんですよ。
それが幼少期、とてつもなく怖かった。
怖い話は結構好きなんですが、「恐怖すること」は苦手だった幼少期。コイツに取りつかれたら、強制的に恐怖してしまう。はい、今ゾッとした! コイツが取りついている!!ひぇ~~~~~! ……という、エンドレス恐怖。
なんていうか、そう、小松左京の「牛の首」的な恐怖というか……。
恐怖自体が恐怖なんですよ。チェンソーマンに「恐怖の悪魔」がいたら最強だと思いますね。
でもまぁ、さすがに大人になると感受性も落ち着いてきて知識も増えたことで、日常でめったに「恐怖」を感じることはなくなりました。恐怖映像番組も「これは作り物じゃん」「見間違いじゃん」と余裕を持って楽しむことができています。
ブルブルに取りつかれる恐怖も思い出になってしまったけど、あの感覚は忘れないでいたいなぁと思ったのでした。
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