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「前川國男の自邸に行く。(江戸東京たてもの園)」2022年3月31日の日記

・1泊2日の九州旅行から帰ってきた翌日。
・前川の自邸に行こうと思い、小金井市にある江戸東京たてもの園に行った。初めて行く。

・江戸東京たてもの園では文化・歴史的に価値が高いとされる建物を丸ごと移設、または再現して敷地内に展示している。
・住宅街くらいの建物同士の距離感で、さまざまな時代や様式の建物が並んでいるので面白い。
・前川國男の自邸もここに丸ごと移設されている。


・小金井公園というめちゃめちゃに広い公園の中にある。

・桜、超満開。


・お利口にしているゴールデンレトリバーとミニチュアシュナウザーがいて大変に良かった。


・たてもの園の敷地内はこのようになっている。遠足で来たら楽しそう。いやどうだろう。子供時代の自分だったら、ここの建物を使ってかくれんぼやらおままごとができるなら楽しいけど、どれも歴史文化的に価値が高い建物で、当然建物の中ではお行儀良くしてないといけないので、そんなに盛り上がらないかもしれない。


・こちらが前川自邸。
・巨大な公共建築というイメージがあるので、素朴な佇まいは意外な感じもする。
・この目を引く中心の一本柱、こんな素材は現代ではなかなか手に入らないのではないだろうか・・・。

・前川邸の敷地に入ってから玄関までの道のりは数歩おきに視点が変わるジグザグした作りになっている。

・玄関正面。

・お邪魔します。

・廊下を渡るとすぐに大きな扉が目に入る。
・展示では開け放たれた状態になっているけど、この大扉を抜けると、低かった天井から一転、吹き抜けのある開放感の空間に出る。

・普通の家だったらリビングダイニングにあたる場所だけど、前川はこの場所のことを「サロン」と呼んでいた。

・イサムノグチの障子の照明も、空中に浮かんでいるようでこれも部屋の開放感に一役買っている。

・格子状の大窓から中庭が見える。

・前川が奥さんや愛犬と語り合っている写真が残っているソファ。

・大窓から入る自然光が格子の影を作る。これもまた時間によって表情が変わる良い空間だと思う。

・2階へつながる階段。

・階段自体は立ち入り禁止になっているけど、上は収納スペースとして使っていたようだ。
・お皿の飾り方もかっこいい。

・2階の奥には収納として使っていた棚が見える。

・ここは食卓。長方形や正方形ではなく、台形のテーブルが特徴的。

・テーブルの奥に見える小窓はキッチンと繋がっており、ここから料理を手渡してテーブルに運ぶ作りになっている。


・キッチンの小窓。

・小窓から覗くと、キッチンが見える。広い。

・前川っぽ〜い照明。

・階段側から見たサロン。床面積としては特別広くないと思うんだけど、やっぱり吹き抜けのある空間と自然光の多さが息苦しさを全然感じさせない。

・トイレとバスルーム。セパレートじゃないのは当時一般的だったのかな。黒くてかっこいいけど、確かこの黒いのは資料を参考にした再現だったと思う。


・自邸の見どころの一つは、ドアノブの豊富さ。
・前川は壊れにくい丈夫なドアノブを求めて、様々なドアノブを持っていたらしい。自邸でもほとんどドアごとにドアノブが違うのではないかというほどに多種多様なドアノブが見られた。


・サロン側から見た自邸。


・九州旅行から続く3日間、前川建築を堪能できた。

・たてもの園のショップで、松隈洋先生の「建築の前夜 前川國男論」が売っていたので買った。高いし重かった。6000円くらいした。


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