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卒業式のこと

春からのドタバタがひと段落してきました。この3か月間があっという間でした。振り返る間もなく次から次へと忙しなく、目まぐるしく日々が過ぎていきます。だいぶ時間が経ってしまいましたが、心配していた三女ちゃんの小学校卒業式は無事に終えることが出来ました。記録としてここに残しておきたいと思います。

小学校卒業式までの過程

3学期の2月末から本格的に卒業式の練習が始まりました。私が先ず3学期に入ってすぐに行なったことと言えば、三女ちゃんの卒業式に対する意思確認。卒業式に出たいか、出たくないか、でした。少しでも出たい、または出ようかと思っている気持ちがあるのならば、学校側と相談していかなければなりません。なので一か月程の期間を設けて娘にどうしたいかを決めてもらいました。娘は一か月も経たない内に、「みんなと同じように卒業式に出ようと思う」と伝えてくれました。
「出たい」のではなく「出ようと思う」と言ったことで、すぐに娘の不安な気持ちを察することが出来ました。
「それならば出たいと思っている、という意思を先生に伝えて、そして出たいとは思っているけれど、出来なくなったり、練習で動けなくなる事が続いて無理そうだと感じたらやめることになるかもしれない、という事も伝えることにしようか」と娘と話し合いその旨を学校側に伝えました。そして娘と何が不安かという点を話し合い、先生に伝えていきました。

毎朝不安で昇降口で動けなくなる娘

娘の不安は
①呼名されてからの返事が出来ない
②卒業証書授与で壇上に上がるまでの移動、証書授与、降壇から自席までの一連の動作や流れが覚えられるか不安
③失敗したら、動けなくなったらどうしようという不安と緊張
④4年ほど人前に出れていないことで大勢の人の前で動くことができるのか
⑤卒業の言葉、合唱が出来ない
⑥普通級の子たちに混ざることへの不安や恐さ

こういった点を教務主任、学年主任(兼普通級担任)、支援級担任へと先ずは伝えました。あとは先生方が職員会議等で情報共有し、対策を考えてくれたりしてそれを私に伝えてくれてまた相談し合う、こういった情報のやりとりを常時行なっていきました。

学校側は
①呼名してから返事が出来なくても構わない
②証書授与までの一連の流れはなるべく簡潔にする
(実際、姉たちの時に比べてだいぶ動線も簡略化されてました)
そして空き時間を利用して何度も担任と動作確認などの練習をしていく
③ある程度人より多く練習を繰り返していくことで出来てくれば自信が持てて不安や緊張を減らせるのではないか。
④式当日まで数回は在校生や全教員たちの前でも全体練習を設けるのでその具合で対策を講じていく
⑤『卒業の言葉』は娘は無しにして、合唱の時も歌えずとも皆と共に壇上にあがる
(誘導はクラスメイトが手伝ってくれる)
⑥練習を繰り返して慣れていく、普通級の子たちへも理解や協力を依頼しておく

そして途中で動けなくなった場合を想定して、各処に介助する教員をそれぞれ配置して、動けなくなったとしても大丈夫、という安心材料を娘に与えてくれました。
更に最終的には卒業式の本番前練習に母親の私が呼ばれ、最終確認と最悪の場合を想定しての途中退出、移動や教員配置などの打ち合わせを行なってくれました。

小学校卒業式当日

無事に壇上に上がれて卒業証書授与されました

何度も担任とも練習を重ね、本人の強い意志もあり、無事に卒業式に参加出来ました。緘動症状が出たときの介助として待機していた先生方の出番も無く、自力で全てやり遂げることが出来ました。また、呼名されたときに声は出ずともちゃんと「はい」と返事をしようと口が動いたのがみれました。この時が一番胸が熱くなるのを感じました。本当によく頑張ったね、と涙が出てきました。卒業式で初めて娘が介助なく動いている姿を目にした先生もいたと思います。私と同じように固唾をのんで見守ってくれていた先生方もいたと思います。この日の娘がとても誇らしかったです。

卒業証書を受け取り席へと戻っていく娘

無事に卒業式を終えたあとは、今までお世話になった先生方、ひとりひとりに、感謝の気持ちを込めて娘が作った品を手渡しながら挨拶しました。

娘がひとつひとつ手作りしたブーケ

最後に

学校側への配慮を求めるにあたって、学校側の事情も考慮した上で互いに譲歩できる範囲を相談しあって決めていく。そのためにも学校側に求めるばかりではなく、保護者側も出来る範囲で学校への協力、子供の学校生活でのサポートなどをしていき、常に情報共有や意見交換などの報告・連絡・相談をしていく事が本当に常日頃大事だとこの小学校6年間で感じてきました。毎年のように担任も変わったりクラスも変わったりするところであれば、それは必須であり、また情報共有が年度が変わるごとにしっかりと教員間で引き継がれていくことに期待はせず、都度伝えていくことのほうが確実だと思いました。引き継がれてもそれはほんの一部の理解だけで、紙面に書かれていることだけで先生方も全てわかるわけではないのが当たり前です。なので教員側の事情もある程度理解しておけば、学校側への不満やストレス等も少しは無くなるのではないかとも思います。


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