黒柴的ソフトウェアテスト考 #2

JSTQBとの出会い

ソフトウェアテスト考#1でも書いたように、2000年代の後半くらいから国内でもソフトウェアテストを専門的に扱った書籍が発売されるようになった
黒柴も、いくつかの書籍を読んでみたが、何をどうすれば「ブラックボックステスト」といえるのか?ということを詳細に説明したものはなかったと記憶している

そんな中、お世話になっている諸兄も多い技術評論社から、以下のような季刊(?)雑誌が発売された

このVol.3にたった2ページだが、JSTQBの紹介記事が載っており、黒柴はそこで初めてJSTQB(ISTQB)の存在を知ることになった
ご存知の方もいると思うが、JSTQBはソフトウェアテストの技術者認定を行う国際資格認定委員会(ISTQB)の日本支部であり、ISTQBはソフトウェアテスト技術の向上を目的として、資格認定を行っている団体である

この記事は、黒柴の関心をひいた
特に、この資格が国際資格であり、本部であるISTQBが定めたシラバス(学習事項)をベースに資格認定のテストが行われるというところに興味をひかれた
ソフトウェアテスト考#1でも述べたように、すでに欧米のソフトウェア企業では、ブラックボックステストを基本としたテストのやり方が確立されており、それを知ることができるのでは?と考えた

とりあえず、JSTQBについてネットで情報集めをした
ちょうど第2回のFoundation Levelテストの申し込み期限が過ぎたくらいの時期だったので、第3回目のテストに向けて勉強することにして、JSTQB Foundation Levelのシラバスを熟読した
Foundation Levelを取得した人なら分かると思うが、Foundation Level(基礎レベル)というだけのことはあって、ソフトウェアテストの概論や用語解説がほとんどなので、まずは用語を覚えるという内容だった

ただ、バベルの塔の故事に倣うわけではないが、プロジェクトに携わる全員が同じ言葉を話すということは重要である
パンセ#1、#2にも書いたが、たかが「単体テスト」という言葉を巡って、認識の相違により、大きな痛手を負ったこともある
(もっとも、あの例は、言葉を明確に定義しないことを逆手に取られて、意図的に意味をずらされていたというのが正しいのだが・・・)

JSTQBで定義されるソフトウェアテストに関する用語は、いろいろと考えさせられた
そもそも、今までのソフトウェア開発に携わってきた中で、SIerと打ち合わせをする際にも使ったことがない言葉ばかりだった
この言葉の定義を元に、過去に積み重ねてきたテストのやり方を当てはめて、だんだんと「ブラックボックステスト」のやり方が見えてきた



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