黒柴的パンセ #26

黒柴が経験した中小ソフトハウスでの出来事 #16

ここでは、中小ソフトハウスで勤務していく中で、起こったこと、その時何を考え、また今は何を考えているかを述べていく

「営業は、未オーダーが無くなったら活動を停止しますよ」
これは自分のボスと1on1ミーティングを行った中で、ボスから出てきた言葉だ

経緯としては、1on1ミーティングの中での目標管理からだった
スキルアップやビジネスの成果を評価する上で、目標管理を行っていた
黒柴本人というより、グループメンバーの目標管理をどのように行っていくかということをボスとのディスカッションをしていたのだが、メンバーの目標管理を行っていく上で、適切な案件が必要なのでは?という話になった

つまり、マネージメントスキルを向上させたい、向上させた方が良いと本人、ボスともに認識している場合、小さくても良いので開発案件のリーダーとしてアサインし、リーダーとして振る舞うことでスキルアップや成果の確認ができると考えている
これについては、ボスも同意しているのだが、なにしろ適切な案件がないという話になった

パンセ#25で書いたように、ある時請負開発の案件で手痛い失敗をしてしまったため、経営層、営業担当が請負開発の案件を受注することについて、ものすごく腰が引けてしまっていた
その結果として、営業先は大手SIer、メーカーに対して作業者を提案する案件ばかりとなっていた
そうなってくると、営業の目標としては諸兄なら想像できると思うが「空きオーダーを埋める」ということだけになる

しかも、案件の内容については、ほとんど確認していない
それこそ20年前くらいなら、

  • PG:主として設計を元に実装、単体テストの実施ができる

  • SE:要件から設計を行い、合わせて結合テスト以降のテストの設計を行う

という2種類の分類くらいで、契約先となる大手SIer、メーカーも契約単価を設定していた

しかし、現在は違う
PGにおいても、開発言語は多種に及ぶし、それぞれの言語のメリットを生かした実装が求められる
SEについては、さらに作業が多様化し、プログラムの設計、DBの設計、インフラ(サーバ、ネットワーク)の設計など専門化が著しい
また、より専門性が高いほど、契約単価が高くなることは当然だと考える

しかし、自社の営業は、そういう現状を理解せずに、とりあえず要員の提案案件が獲得できれば良いと考えているようだ
しかも、社員すべてのオーダーが埋まれば、自分の仕事は終わったとばかりに、新規案件の獲得どころか、案件の情報収集すら行わなくなる
これが、冒頭で黒柴のボスが言っていた言葉だ

結果として、作業現場ではいろいろと問題が出ているのだが、長くなりそうなので、次回に深掘りしていく



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