株主第一主義に異を示した上場企業

仏ダノン本社が、株主総会で99%の株主からの支持を得て、すべてのステークホルダーにとって持続可能な価値創造を目指す「Entreprise à Mission(使命を果たす会社)」という経営方針を採択しました。

「人々の健康を保つことと地球環境の保護とは依存関係にあるという信念を反映した目的と、社会、社会制度および環境に関する目標とを定款に正式に含める」会社は、同社によると上場企業として初めてのことです。

株主第一主義から脱したことを世界に示すことは、経営トップのコミットメントと情熱がなければできなかったことでしょう。

すべての上場企業が、すべてのステークホルダーのためという定款変更する必要はないでしょう。でも、そのような上場企業が存在しても、全く問題なく、むしろ資本市場のダイバーシティとレジリエンシーの向上により健全性につながります。

日本では長年、「欧米型資本主義」に不満を漏らしていましたが、果たして、同じような定款を株主総会で通すコミットメントと情熱があるのでしょうか。あって、ほしいですね。


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