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角川歌壇に掲載された自作の短歌を一部紹介(2020年6月号~2022年5月号)

角川歌壇というのは、角川『短歌』の巻末にある専用ハガキに四首まで作品を書いて応募でき、四人の選者がそれぞれ特選、秀逸、佳作を選出し、角川『短歌』に掲載、発表される場所としてあります。

私が短歌をつくってみたいなと思いはじめたのは2018年頃でしたが、すぐにはできず、諦めたりもしましたが、2019年の終わり頃にどうにか57577の定型におさめて言いたいことを表現できてきたかなという感じになり、2020年になってから角川歌壇への応募をはじめました。

今回は、角川歌壇に掲載された自作の短歌の一部を紹介します。

絹さやのヘタからスジをひくたびに苦くて青い春は手の中  

角川歌壇2020年6月号、真中朋之選、佳作

感染が拡大してもどうかまた元気な君に会えますように

角川歌壇2020年7月号、染野太朗選、特選

つくろいを終えたリュックを渡された君の手のひら力がこもる

角川歌壇2020年7月号、中川佐和子選、佳作

コロナ禍で会えなくなったあの人も同じ時代を生かされている

角川歌壇2020年12月号、花山周子選、佳作

いつどこで逢うと約束しなくても逢える運命信じて生きる

角川歌壇2021年4月号、外塚喬選、佳作

悲しみは今よりもっと美しくなるためにある研ぎ石のよう

角川歌壇2021年5月号、外塚喬選、佳作

君になら一番好きなこの切手貼ることできる見てほしいから

角川歌壇2021年6月号、外塚喬選、佳作

一枚の写真の中のきみとぼく月と金星ちかづくように

角川歌壇2021年10月号、柳宣宏選、佳作

目にみえるやりとりなくもつながりは地下茎のごと静かにそだつ

角川歌壇2021年10月号、尾崎まゆみ選、佳作

感情はいったりきたりゆうらゆらひとつだけではないということ

角川歌壇2022年1月号、黒木三千代選、佳作

好きなもの見つめるきみの睫毛にはペンが一本のりそうなほど

角川歌壇2022年2月号、水原紫苑選、秀逸

ベランダに大きなクモの巣のありて洗濯物を寄せて干すなり

角川歌壇2022年2月号、黒木三千代選、佳作

秋の空白く浮かんだ月の下すすきはみんなうつむいている

角川歌壇、2022年3月号、水原紫苑選、佳作

今日の日が書かれていないカレンダー一枚めくり寒さ深まる

角川歌壇2022年5月号、内田弘選、佳作

短歌には読まれるまでの間のありて祈りにも似た待つ時間なり

角川歌壇2022年5月号、木村雅子選、秀逸


お読みくださりありがとうございました。






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