AIを学ぶのに必要な最低限の数学の知識は5つだけ!
最近、「AIを理解したくて代数幾何の教科書を勉強しているんですよ」という人によく会う。
五年前くらい前に、note株式会社の加藤社長も「社内で代数幾何学の勉強会を開いてるんですよ」と言っていた。僕はその都度「それは全く遠回りどころか明後日の方向に向かってますよ」と言うのだがなかなか聞き入れてもらえない。
確かに、AI、特にディープラーニングに出てくる用語には、ベクトルやテンソルなど、代数幾何学で使う言葉が多い。が、敢えて言おう。
代数幾何学とAIはほとんど全く全然何も関係していないと。
なぜこのような不幸な誤解が生まれてしまうかの説明は後回しにして、意地悪をしても仕方ないので、AIを理解するために最低限知っておかなければならない用語を5つだけ紹介する。
テンソル(スカラー、ベクトル、行列など)
おそらく、「テンソル」という言葉が人々を全ての混乱に向かわせている。
Wikipediaの説明は忘れてくれ。数学というのは教科書通りに書こうとするとやたらと防衛的になって余計なセリフ(○○という条件下に於いては、とか)が増えて結局なんのことだかわからなくなる。
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