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新刊「教養としての生成AI」新書ランキング一位を頂きました(一瞬だけ)

「二位じゃダメなんですか?」

いやまあダメってことはないかもしれないけど。嬉しいじゃないですか。一瞬だけでも。

というわけで、Kindle版の新刊「教養としての生成AI」が新書ランキングで一位を頂きました。ありがとうございます!

だいたいこの手のランキングは、誰かが大量購入すると上がったりしがちなのですが、Kindleは大量購入はあり得ないのでガチ。

僕は橘玲さんの大ファンなので、一瞬でも抜けたのがちょっと嬉しかったです。まあ一瞬ですが。

そもそもnoteで売った方がお金にはなる時代、書籍をわざわざ出す意味は、読者層を広げるというところにしかないわけです。

noteやシラスは「ごく少数の人だけに共有する情報」という価値があります。これは売れなければ売れないほど価値が高い。その代わり割高だし、読んでも役に立たないと思う人もいるかもしれない。でもまあ、割高に設定されているnoteは「できれば読まないで欲しい。たぶん断片的に読んでもわかりませんよ」というメッセージなのです。そのときそのときの自分の意見や発見を発信したり記録したりしておきたいけどあまり大勢の人に読まれると価値が薄まる。

昔はそういう情報は、たとえば密教や秘密結社など、存在そのものを隠すか、その情報にたどり着くまでに何階層ものイニシエーションを受けなければならなかった。でもそんなものを毎回用意するのは大変だし、そこまでして厳重に隠す秘密でもないものは、最低2,3人にだけ共有できればいいわけです。僕のnoteはどんなに高価な有料記事でも最低20人くらいは読んでくださるので、それで十分なのです。ナザレのイエスだって弟子は13人しかいなかったわけで。

ごく少数で考え方を共有すること自体に価値がある

一方、本の場合、これはもう圧倒的に利鞘が薄いので、広く薄く売れないと意味がない。そのかわり、密教めいた秘密は話せないけれども、その上澄みの浅いところはお話ししましょう、と。こういうわけです。

昔と違って、今は秘密結社を作らなくてもそういうことができる時代なわけです。

なぜ秘密にする必要があるのか。あまりに先進的・または極端な意見や考え方は、誰かを怒らせたりする可能性があるからです。まあ要はネットは炎上しやすいので、できるだけ少数の人にだけ明かすようにしないと文脈を無視して断片だけでツッコミを入れてくる人の相手をしなければならず、そんな時間はとれない、ということです。

なので、実は書籍はほとんど儲からないにも関わらず、書く時には人一倍気を使います。何度も読み返して、「大丈夫かな」と考えながら作り上げていくのです。という意味では本当に疲れました。普段は10万字の原稿を仕上げるのに30万字くらいはタイプしたかもしれない。今回はGPT4のおかげで、それが15万字くらいにまで減ったかもしれません。GPT4を執筆に使う一番のメリットは、タイピングの疲労を軽減してくれることです。実際マジでそう。特に「この内容はわかりきってるし誰が書いても同じ」というところを全自動で書いてくるのでタイピングが圧倒的に減る。これがメリットでしたね。ネタ切れしそうなところもネタ出ししてくれるし、出てきたネタを調整すればちゃんと面白くもできる。

書泉ブックタワーで開催する出版記念イベントも、おかげさまで早くも満席になりました。

というわけでよろしくお願いいたします。