見出し画像

駅伝

子供の頃からよく行っている箱根が大好きです。そして箱根駅伝も大好きです。
中継を見ながら、こここはあそこだ、ここにはこの間行ったっけ、などと思いながら、一心不乱に走る選手たちをのほほんと応援します。

その中でも特に応援しているのが、法政の5区、山登りを担当していた青木涼真選手です。決して目立つタイプではないのですが、気がつくと箱根の登り坂を黙々と進んでいて、何人も牛蒡抜きにしていく姿にいつもワクワクしていました。

青木選手は卒業後、実業団のホンダに入社して、昨年に引き続き、今年の元旦、実業団駅伝で5区を担当、区間2位の成績でした。知らなかったのですが、東京2020の長距離にも出場していたとか。

そして今年、なんとホンダは1位、優勝したのです。
ゴールで最終走者を出迎える部員たちの中に目を赤くしている人がいる。
あれ、どこかでみたことがあるなと思ったら、あの東京五輪の選考会で全員が周りの様子を伺う中、序盤から快走をして全体を引っ張ったものの、最終的には14位に終わった設楽選手でした。オリンピックへの出場も最有力と目されていたひとだけに、その走り方は賛否両論だったと記憶しています。

その設楽選手、そういえば走っていない。設楽選手はスター選手なだけに、昨年までは当然エースとして、チームホンダを引っ張っていたはず。
解説を聞いてみると、今年は入部3年以内の若手で登板者を組み、設楽選手はサポートに回ったというではないですか。

設楽という人、今年のチームとしては決して目立つ存在ではなかったけれど、きっとサポートとしていい仕事をしたに違いない。人はひとりでできることは限られているけど、他人との関わりから生み出されるエネルギーには、本当に何倍にも増幅する可能性があるということをあらためて知らされました。最後に、胴上げをされていた設楽選手、本当に嬉しかったんだろうな。そしてきっとまた、走りたいと思っているに違いない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?