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ケーキの切れない非行少年たち


著 宮口幸治

読み終わってまず思ったことは、知るって大切だということ。

非行少年について知る、という意味だけではなく、人間が幸せを感じて生きていくためには「知る」という行為が非常に重要だと改めて感じた。

自分の感情を表す言葉を知る。
自分の行動で相手がどう思うかを知る。
物事の様々な解決策を知る。
他者の行動背景を知る。


様々な「知る」を繰り返すことで、人は自分にも他者にも、丁寧に穏やかに向き合えるようになるのではないだろうか。

昔、「語彙力が上がることは感情が増えることだ」と教えてくれた人がいた。

それを聞いた当時もなるほどと納得したが、今改めてこの言葉の適切さを感じる。

自分や他者の心を表す言葉は、そのままその人の見ている世界の広さになっていく。

知識や言葉が大切なのは、社会的地位や他者からの賛辞のためではない。

知識や言葉それ自体が、自分の世界を作っているからなのだ。

そして読書はこの意味においても、非常に重要な存在になってくれる。

本の内容が正しいかどうかは関係ないのだ。
自分が知らなかった言葉や世界、「そうかもしれない」物事の可能性に出会うことに意味がある。

この本を読んで、物事を知ることの大切さを実感するとともに、これからも沢山本を読んでいきたいと改めて強く思った。

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