戦闘動作の調整/『シャドウラン 5th Edition』ハウス・ルール07
01 前口上
この記事は新紀元社から発売されている『シャドウラン 5th Edition』日本語版ユーザーに向けた、「非公式」のルール調整案(Tweaks)です。
記事の閲覧・利用に関する前置きは下の記事を参照してください。
02 戦闘動作の調整
戦闘中の動作とダイスプール、そして攻撃として扱われる動作の調整を行います。
03 複雑動作を必要とする戦闘動作
すべての複雑動作を必要とする戦闘動作、マトリックス動作、魔法能力を使用する動作、そして技能を使用する動作において、「単純動作でそれらの動作を行える代わりに、ダイスプールを通常の半分(切上)にする」というオプションを加えます。
この結果、「全力疾走しながら近接戦闘を行う」といった行動も可能になります。ただし、それぞれのテストでは半分のDPしか振れません。
DPを半分にする場合、まずDPを増減させるすべての修正を加えてから半分にします。エッジ・ポイントによるダイスプールの追加も半減することに注意してください。
04 射撃に関する補足
射撃方法を問わず、「単純動作での射撃」はダイスプールが半分になります。発射できる弾数や反動等に関するルールは通常のルール通り(例えば単純動作フルオートなら6発)です。結果として、「狙いをつけて単純動作フルオートで撃つ」といった従来の手法は使えなくなります。
元々単純動作でしか撃てないシングルショットの銃、弓、投擲武器などの場合、その武器に関連した、テストを必要としない単純動作(狙いをつける、武器を準備する、矢をつがえる、クリップを抜く/挿す等)と組み合わせた場合のみ、通常のダイスプールでテストを行うことができます。動作の順番は自由です。
例えば既に弓に矢をつがえた状態で行動フェイズを迎えた時には、「狙いをつける」+「弓矢を撃つ」または「弓矢を撃つ」+「矢をつがえる」といった行動をとった場合は通常のダイスプールで射撃できます。Dynamic Tension Bow(『Hard Targets』)やKrime Trollbow(『Street Lethal』)のような特殊な弓を使用している場合は別の選択肢を取ることもできます。
一方で、「抜き撃つ」のようなテストを必要とする動作と組み合わせた場合にはダイスプールを半分にしなければなりません。
05 攻撃回数の調整
この調整案では、ひとつの行動フェイズに行える攻撃の回数に制限はありません。呪文でも射撃でも近接戦闘でも、ダイスを分割できる限り好きなだけ行えます。ただし、すべての対象が異なっていることが条件です。効果範囲のある攻撃や呪文の場合、それらの範囲に重複する部分があってはなりません。また、「複数の敵を攻撃する」簡易動作は不要になります。ひとつの動作で複数の敵を攻撃する場合も、単純動作ごとに異なる敵を攻撃する場合も、簡易動作を別途消費しません。
単純動作で複数の敵を攻撃する場合、そのダイスプールは半分(切上)にした上で敵の数でなるべく均等に分割されます。また、それぞれの敵に最低1個以上ダイスを割り振らなければなりません。従って、3体の敵を単純動作で狙うには、元々のダイスプールが5個以上必要です(4個だと半分にした時に残り2個になってしまい、3体に分割できません)。
06 無謀な呪文行使/召喚
無謀な呪文行使や無謀な召喚(『Street Grimoire』)でもダイスプールは半分となり、代わりにドレインへの修正はなくなります。無謀な呪文行使のドレインを軽減する効果は無意味になりますが、ドレインを軽減する代わりに、同じだけ呪文行使のダイスプールを増やせることにしても良いでしょう(増やした後で半分になることに注意)。