こいぶみ

触れるか触れないかぐらいの会話が心地よかった
ワインに口を付けるか付けないかぐらいの距離感が楽しかった
薬指と中指の爪が当たるか当たらないかぐらいの遊びが好きだった

私たちはお互いに触れすぎて、口づけを交わしてしまって、指どころか足元までからみ合わせてしまって。
だから、ダメだったのね。
だから、ダメになったのね。