あさやけ

二人して珍しく早起きして
なかなかもう一度眠れないから
なんとなく窓の外をあなたと見たのは、
霧と梅雨
初めて見た朝焼けは熱を帯びた布団の中
ほのかにお酒の香りがするカーテンの向こう

そんな思い出ばかりで
夜、なかなか寝付けない時は
空っぽにならないビールの缶をテーブルに並べて
もう一度、霧と梅雨
もう一度、朝焼けに焦がれ漕がれて
夢へと連れて行ってくれるのを待つ。