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オルタネーター衝動買い記

6月20日、エルメスのスカーフ(カレ90)とスカーフリングを買いました。『オルタネーター』という柄のものです。

検討期間が半月ほどあったので衝動というには愚鈍で熟考というには軽率ななんとも言い難い感じですが、心の動きとしてはほぼ衝動買いだったかな~と思ってまして。せっかくなので日記として書き残しておきます。

始まりは、6月の頭に所用で珍しく表参道に行って(tips:引きこもりオタクは表参道に行くとまぶしさで身体が半分灰になるので滅多に行かない)初めてハイブランドの路面店に入り、流れでカレ90をいくつか試着したことでした。
(※ここを厚く書くとそれだけで記事1本分くらいになりそうなので今回は割愛しますが、自問自答ファッションを読んでなかったらたぶん入ろうともしなかっただろうなーと思います、路面店)

試着後はカレ、いいなぁ~~!という気持ちに取りつかれ、

いや確かに新しいスカーフ欲しいとは思ってたからな~
今月ボーナス出るしな~~
じゃ買うか~~~!

みたいなめちゃくちゃ単純な心の動きを半月ちょいかけてやって購入に至った感じでした。自問自答のじの字もなくてすみません。

わーい

4月からちょっと仕事上の立場が変わったこともあってまあまあ(結構)(だいぶ)忙しなく、持病との付き合いで思うように馬力の出せない身体を騙し騙し走り抜けた感じの春でした。
思えば6月上旬はちょうどその騙し騙しが限界点に達していた時期だったこともあり、加えて個人的に腹に据えかねることもいくつかあり。その結果叫ばずにはいられねえ「ウ、ウワーーーーーーーーッ!!!(社会性フィルター)」の(社会性フィルター)のエフェクトとして札束を叩きつけただけ、というのが購入の心象としては近かったかもしれません。そうです資本主義消費社会の犬です。わん。

って卑下するのもあんまりよくないですね。
なんにせよ、個人的にはいい衝動買いだったなーと思ってます。

6月20日。
午後半休を取ってエルメス銀座店へ向かいました。が、候補にしていた『画家たちの庭』や『式典肩章』の柄は在庫がなく、他に見せていただいた柄もしっくりこず退店。
手ぶらで帰るのもなとそのまま表参道店へ向かい、そこで試着させてもらったのが『式典肩章』と『オルタネーター』でした。(ちなみに『画家たちの庭』はここにも在庫がなく、もう出切ってしまっているという話だったのでご縁がなかったのだと思います)

エルメスのスカーフは、柄ごとにモチーフが異なり物語を感じさせます。
『式典肩章』は、その名の通り肩章がモチーフ。『オルタネーター』もその名の通り発電機がモチーフです。

最終的に買うことになったのは当初候補にすらしていなかった『オルタネーター』なんですが、購入の決め手になったのはモチーフでした。

『式典肩章』も第一候補にしていた柄だけあってめちゃくちゃ素敵でした。けど、半ば流されるようにして4月から立場が変わりウンウン唸りながら働いている今の自分にとって、『肩章』を身に着けるのってなんかものすごくお飾り感が強いなー?と感じてしまって。それこそコネで士官になっちゃった若造的なね。クリティカルすぎるわ。
それよりは『発電機』から連想されるエネルギーやパワー、駆動力みたいなメッセージのほうが今自分の背中を押してくれる気がして、最終的に『オルタネーター』に決めた……というのが当日の経緯でした。

これ総じて感覚的で説明が難しいので、購入の経緯をもし人に尋ねられたら「いやノリで(笑)」って答えちゃいそうな気がするんですけどね。本当はこういう話を恥ずかしがらずにできるようになりたいです(唐突な目標)

開封。かわいい~!

両面使えるダブルフェイス。
爽やかな緑と力強い朱赤はどちらも好きな色で、さりげない薄ピンクの縁取りがお茶目でかわいいです。格調の中にちょっと遊び心、あるいは和らぎ的な。

良い色
よく見るとこれ確かに発電機だわ(買う前によく見なよ)

以下、その日の夜に「いや~いい買い物したわ~」と風呂で悦に入りながらぼんやり抱いた所感です。

モチーフからどういうメッセージを受け取るかって、本来本当~に人それぞれなんですよね。人それぞれというか、同じ人であったとしてもその時々によって違うというか。

例えば今の自分の状況に対して「肩章」を励ましや良い意味で背筋が伸びるアイテムとして受け取ることもできたし、逆にオルタネーターを「ギリギリの肉体に発電機を搭載すると死ぬので今の私には不要」と受け取ることもできたし。自分に関して言うとまあまあちゃらんぽらんなので、同じ言葉でも虫の居所によって受け止め方が変わっちゃうこととか普通にありますしね。そういうアレです。

でも私は、少なくとも2023年6月20日の私は、「いや肩章より発電機を選ぶわ、ウワーーーーッ!(社会性フィルター)」と思って購入に至っている。オルタネーターに自分の置かれた状況や気持ちを託している。
その直感というか、あの瞬間にスカーフから受け取ったポジティブなメッセージと私の感受性を大事にしてあげたいな~と思えているので、総じていい衝動買いだったなと感じているわけです。
ちょっと(だいぶ)大仰な言い方をすると、私は購入に至る背景を含めて「物語」を買うことができたからこの衝動買いに満足しているのかもしれません。


ちなみに、仕事は根本的なところ何も解決してないですが繁忙期はなんとか抜けました。体調のほうも万全とはいきませんが、うまく付き合いながらやっていけるよう諸々模索中です。オルタネーターはまだ正直「私の」という感じではなく、家の中でお互いに顔を見合わせると「あ、ドモ……へへ……(照)」くらいの距離感を感じています(オルタネーターちゃんはそんな喋り方しない)

今後の自分がどうなっていくのか、オルタネーターを着こなせるのか、なんかもういろいろ分からんなという感じですが。「乞うご期待!知らんけど!」という気持ちも受け止めてくれるモチーフだとは思うので、胸を張ってコーデに取り入れていこうと思います。

ほんと薄ピンク可愛いね。あっドモ……へへ……



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