シャトルバスドライバーは本日も快走中です!!#19
7月15日(月祝)AM8:02 「しぇるてんさん、アルコール反応出ました」 「そんなわけないでしょ」(笑)
バスの運転手は乗務前に必ず「アルコールチェック」を行う。具体的には所定の「アルコールチェッカー」と呼ばれる機器に、息を吹きかけ、数値を確認する作業となる。何も反応しない時の数値は「0.00」であり、私は4月の乗務時から「0.00」以外の数値を見たことがない。
私は「自宅で、お酒を飲むことが一切ない」人間である。本来「お酒の楽しみ」を覚える20代の頃に「残業100時間のブラック運送会社のトラック運転手」であった私は、「お酒を楽しむ習慣」が身につかなかった。
まったく「飲めない」わけではなく、「晩酌する時間も余裕もなかった」というべきだと思う。
通常、「アルコールチェック」は「ショッピングモール事務室」で行う。ただ「朝勤務」に限っては開始時刻が「AM7:50」であることから、ショッピングモール事務員の方が出社が出来ていないこともあり、「警備事務室」で行うことが決まりとなっている。
「警備事務室」は15畳くらいのスペースであり、イメージで言えば「マンションの1K」くらいの広さだ。
監視用モニターが複数あり、私の出勤時間であれば「3名」の警備スタッフが常駐している。
ここで、「仮眠」ができるかは分からないものの、「冷蔵庫」もあり「簡単な流し台」のようなものもあるので、「宿直」勤務には対応できそうだ。
警備員の方ともすっかり「顔なじみ」となっている私は、いつものとおり警備事務室で挨拶をし、「アルコールチェッカー」に息を吹きかけると
「ピピー」と警告音が鳴り、その数値は「0.87」と表示された。
基本「飲まない」私は
「あれ?誤作動?」
くらい余裕状態だったのだが、「警備員」さんは当然に驚いている。
「しぇるてんさん、アルコール反応出たんですけど・・・」
私は「ここ数年で1滴も、お酒を飲んでいない」ことを簡単に話すと、警備員さんも「おかしいなあ~。壊れたのかなあ~。」と言いながら首をかしげていていた。
リセットボタンを押した後、今度は「その警備員さん」が息を吹きかけると
「ピピー」と警告音が鳴り、その数値は「0.99」だ。
私も含め、皆が皆「そんなわけ、ないでしょ」となった、その時であった。
3名の内の「他の1人の警備員」さんが
「アレが原因じゃないですか?早朝に、入口に置いてある『手指の消毒液』を倒してしまって、中身がこぼれたと言ってましたよね?」
青ざめたのは警備員さんたちだ。
「つまり、この部屋は、アルコールチェッカーが反応するほど、気化したアルコールが充満しているってこと???」
「大変だ!!!」
警備員さんは空調を「フルMAX」の換気に切り替え、室内の窓や扉を慌てて解放した。
万一でも、警備室が「気化したアルコールに引火してドン(爆発)」はシャレにもならない。
もう、私のアルコールチェックどころではない騒ぎであった。
(約10分後・・・)
改めて、私が「アルコールチェッカー」に息を吹きかけると、いつものとおり「0.00」の数値であった。
警備員さんたちは「お騒がせして、すいませんでした」と深々と謝罪。
その後、「乗務終了後のタイムカード」を押す際に「ショッピングモール事務スタッフ」の方からも
「警備室から報告を受けました。お騒がせして、すいませんでした」と謝罪。
きっと、毎晩「晩酌」する人であれば、「お酒、残ってません?」絶対に疑われただろうな〜
と思いながらも、「絶対に飲まないから、アルコール反応など、出る訳がない」と言える自分を「誇らしく」感じていた。
事態の早期解決にも貢献できたみたいですしね(笑)
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