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雨の情景

ビルを出る
霧のような雨が降り続いていた
あぁ、こんな雨の日に
このビルの片隅で
猫を撫でたっけ
湿り気を帯びた猫の柔らかい毛

あなたの柔らかさ
優しさはずっと変わらないと
信じて疑わなかった
わたしだけに向けられた、柔らかさだと

猫だもの
誰にだって、柔らかいよ
霧雨に濡れた猫は言う

あなたはそれを「悪」だと言うの?

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