【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう_薄桜鬼_狂咲鬼哭_79

 千鶴の症状と快癒の経過を思い出しながら、薫は千姫を周囲に怪しまれることなく、彼女を壊し、最終的には独占する計画と算段を組み立てる。
 産後の肥立ちが悪かったと説明すれば、表舞台から千姫が去るのを誰も疑問に感じないだろうし、側近の菊月も天霧も不知火も、最終的には薫の予知能力を頼るしかないのだ。
 西を統べる風間千景はもういない。
 血筋的にも薫も元は鈴鹿御前の直系であるのだ。血筋、家柄、能力、さらには人間ともうまく折り合える強かさ。
 その条件を薫はすべて満たしているのだ。わざわざ反発して、滅びの道を早める莫迦(ばか)はいない。その薫が、鬼の世の破滅の道を自ら舗装していることも知らずに。
 ただ千姫を手に入れるのと引き換えに、滅びを呼ぶ存在を容認する狂った鬼は、昏(くら)い笑みを顔に貼り付けながら、千姫の眠る部屋の扉を開ける。すやすやと寝息を立てる愛しい鬼姫はなにも知らず、薫もただただなにも起きなければいいと願いなら、自分の指が千姫の体を揺るのを俯瞰的に見ている。まるで、世界と自分が引き裂かれたかのように。
 
END2【閉完世界】

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#風間 ×千鶴×千姫

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