【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_7

 千鶴は、風間の紅瞳をまっすぐ見つめながら言葉を紡ぐ。その栗色の瞳が、涙で潤んでいることに風間は気づいている。しかし、彼はそれを拭おうとはしなかった。
 今、彼女に必要なのは、自分の悲しみを受け止めてくれる相手ではないし、千鶴の悲しみに踏み込むことのない、風間千景という傲慢そのものな鬼の頭領なのだ。
 下手な癒しを求めていないからこそ、千鶴は京の鬼姫に付け込まれて、この身を落としていった。
「何年も家に帰ってこれなかったのです、仲の良かった近所の人は最初は喜んでいましたが、次第に私を疎まし気にして、遠巻きに眺めるようになりました。新選組の人間が出入りしたこともあるのでしょうが、それ以上に、私が、自分でも思っている以上に変わってしまったのが原因でしょう。えぇ、恐らく目に見えないものだからこそ、彼らも戸惑い苛立っているのが分かりました。大きな原因は、鬼としての自覚もあるのでしょうが」
 つらつらと辛かったことを訴える千鶴は、自分がこんなにも言葉をため込んでいることに驚き、静かに身を離して耳を傾ける風間に安堵し言葉を続ける。

「つづく」

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