【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_11木

 不知火事態に悪意がなかったのが始末に悪い。
 不知火は人間と親しくなったことで狂ってしまったのだ。友誼を結んだ高杉晋作は、新しい日本を作るために奔走し、文字通り血反吐を吐きながらこの世を去った。彼をみとったのは妻ではなく、京で出会った京紫の瞳を持つ剣術小町であり、彼女の繰り出す鬼神の剣技は羅刹を一刀し、旧幕府側の兵士たち恐怖させ、羅刹の存在と同様に歴史の闇へと葬られ、今、何をしているのか分からない。
 やるせない。人間に関わったことで、不知火の心は不知火家の当主どころか、鬼の在り方も含めて逸脱した。
 下手をしたら、風間もはぐれ鬼になった可能性に心当たりがあるからこそ、無意識に赦(ゆる)してしまった自覚がある。
「私は原田さんに襲われた時、激しく混乱したのです。だってそうでしょう? 新選組はいつでも私を殺せる存在であり、彼らは常に高みを目指していたのです。裏切り者と罵られるほど、私は……原田さんや皆さんにとって、大切な存在だったのですか? 土方さんも結局、私が近くにいたからだと思うのです。もし私がいなかったら、菊月さんが土方さんを支えていたでしょう」

「つづく」

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