【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_17
「ん……、ふっ」
千鶴は風間の舌に自分の舌を絡めて、そして強く吸う。すると風間が驚いたように一瞬動きを止めるも、すぐに主導権を奪い返すように激しく舌を絡ませてきた。
「んっ……はぁ……」
「ぁ……」
熱い吐息を混ぜ合わせるように、互いの舌を吸い合う。さぐりさぐりと息を合わせて、唾液を啜り合うような深い口吸いをしながら、ゆっくりと布団の上に横たわり、布団を背にして風間と向かい合う。風間の瞳に映る自分の顔が、どこか歪(いびつ)なのは気のせいではない。
白銀に染まりつつある黒髪と、額には二本の角に尖った耳。月のような金の瞳が、勝利の美酒に酔いしれた美貌をさらに際立たせて、舌をしまい忘れた半開きの唇が微笑を湛えるも、どこか肉食獣のような獰猛さがあった。
これが鬼としての自分の本性なのだ。
絶望に救いを見出そうとも、苦痛に喜びを見出そうとも、どこまでも千鶴につきまとう絶対的な影。その影は、いつも千鶴の独りよがりと自己完結を嘲笑うのだ。
本心は風間千景が欲しいのだと。
「つづく」
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