【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_8

 自分の足場を固めるように言葉を選び、血を吐くように独白する鬼姫は浴衣の襟元をぎゅっと握って「御父様は、結局、私をどうしたかったのでしょう」と嘆く。
 最後に会った時、綱道は野心に憑りつかれて、変若水と羅刹を利用し、千鶴すらも自分の野心の為に利用しようとした。
「西本願寺にいた時、風間さんは父が自分の元にいると、おっしゃっていましたね」
「あぁ」
 千鶴の言葉が呼び水となり、風間の脳裡に幕末の京の情景が蘇る。高貴な身分でありながら、雑用をせっせとこなす千鶴を呼び止めて、風間はその時初めて、綱道が千鶴を本家の姫ではなく、蘭方医の娘として育てたことを知ったのだ。
「もしも、あの時、私が風間さんを信じていれば、父が変わることを、いえ、父が凶行を犯す前にことを収められたのではないでしょうか?」
「そんなこと考えても栓がないことだ。死んだものは生き返らんし、一度壊れたものは、もう二度と元には戻らない」

「つづく」

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