【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_14

「……っ。恐れてなんか」
「いい加減、俺を観ろ。攫って欲しいのなら存分に攫ってやるし、とことんお前の気が済むまで付き合ってやる。お前の気持ちが分かった以上、逃げだしたとしても、地獄の底までお前を追うぞ。雪村千鶴は、この俺、風間千景の唯一の妻であるのだからな。お前は永遠に俺のものだ」
 風間はそう言うと、千鶴の小さな身体を強引に引き寄せて抱きすくめた。千鶴の身体の熱さが浴衣越しに伝わり、鼓動も速く強く打ちつけている。
 あぁ、夢じゃないのだ。
 千鶴の頭の片隅にあった、自分が今観ている世界は、壊れた魂が見せている都合の良い夢ではないか――そんな可能性が風間の熱と抱擁によって消えていく。
 栗色の瞳に広がる、残酷なまでに美しい現実の前で、ずっと想い続けてきた男が、自分を抱きしめて永遠を口にしているのだ。
 風間の胸に顔を預けたままでいる千鶴には、彼の表情を窺い知ることは出来ない。ただ、逞しい腕の力強さは本物であり、そこから伝わる熱い体温も確かだった。
 心地良い時間の中で千鶴は静かに瞼を閉じると、風間の手に己の指を絡めて言う。
「ならば証を。千景さんは、私のものでもあるのですから」

「つづく」

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