【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_6土

 この気持ちをぶつけられる相手は、風間しかいないのだ。
 何度も新選組と剣を交え、千鶴があずかり知らぬところで新選組と騒動を起こし、正反対の生き様であるのに、風間と特に土方とはある種の理解と見えない信頼関係があることをうかがわせた――女である千鶴では及ばない不可視の領域だと。
 ただ千鶴の不幸な誤解は、風間も新選組たちも千鶴が間に入らなければ、そもそも成立しなかったのだ。彼らの奇妙な関係は、幕末という歴史の転換期だからこそ生まれた稀(まれ)で不思議な巡り合わせ。
 運命だというのならば、千鶴にとっては残酷で救いのない現実の数々。
 その中で、綱道以外の幸せを願える相手が出来たのは、彼女の中では上等な存在の部類だと思うのだ。
「風間さん、私の幸せは過去にあったのです。江戸で父と暮らしていたあの頃が、ずっと続くと思っていた日常が、幸せだと認識できなかった幸せが、失った時に光を放ったのです。あれから江戸に帰りましたが、私が帰りたかった家は、もうどこにもありませんでした」

「つづく」

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