【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう_薄桜鬼_狂咲鬼哭_78
逃れなれない運命と突きつけられる宿命。
薫がこれからやる恐るべきこと。
……まだ、引き出しに残してきた破滅に導く毒の粉。
幕末の世に、羅刹を制御する上で生まれた副産物である黒い粉。ただ服用するだけでは効果は出ない、一定の興奮で分泌される脳内物質が合図となって血脈をめぐり、服用した者は強い幻覚と圧倒的な性的快楽に精神が無崩壊する。
媚薬と自白剤を兼ねたこの劇薬は、倒幕派の資金源にもなり、口の堅い島原の女たちの口をこじあけて、自分たちに優位となる情報を入手した。
薫がこの薬を持っているのは、千鶴への復讐の一貫だったのだが、千鶴はすでに土方によって狂わされており、手持ちの薬は使わずじまいで引き出しにしまわれたまま眠りについたのだ。
これでよかったのか、わるかったのか。
八瀬の里に千鶴が連れてこられた当初、気が触れた様子の片割れに、薫はあの薬が使われたことを直感した。
つづく
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