ヨルダン、教員のストライキ 風刺画から見る中東情勢 #17
ヨルダンで学校の先生によるストライキが3週目に突入しました。ニュースの動画を見てみると、学校には先生も生徒もおらず、空席の教室が映し出されています。
どうやら、教員組合による賃金値上げ運動が行われているようです。
教員たちはデモ活動を行い、賃金の50%の値上げを求めているようです。
(出典:al-Araby al-Jadeed 2019/9/24)
風刺画を見てみると、男性二人が腕相撲をしています。
右側の男性は、「教員組合」です。ポケットが飛び出ていることは、お金がないことを示しています。またつぎはぎがされた服からも、その貧しさがわかります。
左側の男性は、「ラッザーズの政府」。すなわちヨルダン首相のオマル・ラッザーズです。
腕相撲の土台となっているのは、「生徒」と「保護者」です。。。「生徒」に至っては学校に行けず泣いていますね。
「教員組合」と「政府」の争いの中、犠牲になる「生徒」と「保護者」。
学校に行く必要がなく喜んでいる生徒もいそうですが、、、生徒のためにも、早く決着がつくにこしたことはないでしょう。
それにしても、そもそものヨルダン人の教師の給料ってどれくらいなのでしょうね。物価もわからないとなんとも言えませんが。
ところで、このヨルダンの教員のストライキのニュースを見て、とあるアラブの国に行った時のタクシー運転手との会話を思い出しました。助手席に座っている私に向かって彼は「大学に行って教員免許をとって、高校の先生として働いてたんだけど、辞めたんだ。なぜなら観光客相手にタクシー運転手をやってる方が儲かるからさ。」と意気揚々に話していました。
この発言にすごく違和感を覚えたため、今でも彼の発言を覚えています、
大学を出た「教育を受けた人」の給料が低いために、次に「教育を受けるべき人」がまともな教育を受けれない。むしろ子供たちも教育を受ける必要なんてないと思うでしょう。なんせ観光客からぼったくっていれば「教育を受けた人」より生計を立てられるのですから。
根本的に”何か”がおかしい!!と思ったまま、その何かがなにかもわからぬまま、よって解決策もわからぬまま、ただその違和感を覚えたその思い出だけが、ただただ残っています。。。
それでは、また。。。
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