必要としている人のために、戦う「覚悟」はできているか?
小藪さんを起用し、
大きな話題を呼んだ厚労省の、
「人生会議」ポスター。
しかし批判をうけ、
ポスターの発送が中止に。
ぼくはこのニュースを見たときに、
とても残念な気持ちになったと同時に、
広告を作る上で一番重要なのは、
戦略でも、コピーでも、
ビジュアルでもなくて、
「覚悟」なんだなって確信した。
今回の広告は暗黙の了解のように、
日本でタブー視されてきた、
「死」や「終末期との向き合い方」に対して、芸人の小藪を起用してカジュアルに切り込んでいる。
そりゃ、批判の声が上がるに決まってる。
でもだからこそ、チャンスだった。
「死の向き合い方」に対して、
メディアを巻き込んで、
議論をするチャンスだった。
でも広告を取り下げることは、
議論の機会を、
新たな価値観が生まれる機会を、
そしてなにより、
この広告を届けたい人たちに届ける機会を、
自ら奪っているようなもの。
価値観が多様化した時代において、
広告に求められている役割は、
「広く告げる」ではなく、
「広く告(コク)る」ことであり、
それをキッカケに議論を、
巻き起こすことである。
(と誰かが言ってました)
これからの広告は、
「議論を巻き起こしてナンボ」であり、
本当に必要としている人たちのために、
批判に立ち向かう、
「覚悟」が必要なんだと思ってる。
最後に。
82歳のおじいちゃんが一昨日、
肺炎で病院に運ばれました。
無事でしたが、
初めて身近な人の死について、
リアルに考えました。
この広告は批判が上がっているけど、
僕には確実に届いている。
批判する人の声に耳を傾けるか、
本当に必要としている人のために、
覚悟を持つか。
広告制作に携わってる者として、
たくさん考えさせられた。
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