スポーツとして銃を扱う
こんにちは。小山です。
ライフル射撃のコーチをしながら
競技用ジャケットを作ったり、
射撃場の運営をしています。
今日はスポーツとして
銃を扱うことについての個人的意見と
APSを推す理由について書いていきます。
日本で標的射撃に携わる人の数
去年の2020年で日本において会員として
登録されている人数は約7300人。
高校は全国110校くらいで
ジュニア層は高校生が2700人、
小中学生の会員は330人だそうです。
小中学生に関しては
各都道府県協会さんの発掘事業などの
ご尽力で人口は増えているとの事です。
そして最近の僕の関心の中心である
APSは日本エアースポーツガン協会様の
頂いた冊子によるとおおよそ300名。
年間生産数の少なさもありますが
APS-3は毎年売り切れを起こしている為
理論値としては3000人は持ってそうです。
銃器のイメージを良くする
エアソフトガン(BB弾が出る奴)は
銃規制の強い日本ではどうしても
軍隊などのミリタリー色が強いものが
イメージとして優勢に出てしまいます。
所持できない銃器の玩具としての発展は
流石の日本だなと思っていて
めちゃくちゃリアルな造形なものも
数多くあります。
射撃競技を始めたきっかけも
「銃が好き」「エアガンをやってて」
「軍隊がかっこよくて」という方も
非常に多いのも事実です。
しかしながら、取り組んでいるスポーツは
平和の祭典であるオリンピック種目であり、
分別が難しい部分でもあります。
私の師は厳格な方だったので
競技射撃にミリタリー要素を持ち込むことに
厳しい対応をしていました。
私個人の意見としては
軍用銃のデザインはかっこいいですし
サバイバルゲームも何度かやっているので
それはそれで理解はあるつもりですが
混同してしまうパターンについては
あまり良い反応は出来ません。
「銃」がどういった意図で作られて
普及したものかをよく考えて
それを「スポーツ」として扱うという
「精神性の高さ」がいかに尊いかは
考えて欲しいなと思います。
APSはエアソフトガンでありながら
スポーツの為に作られた
日本では極めて稀な玩具である為、
そこはしっかりとスポーツとして
向き合いたいと思っています。
日本で銃を所持している事は
ステータスとして十分な意味を成しています。
個人の精神鑑定、身内の身辺調査など
本人だけではなく一族を踏まえた上で
どんな人物であるかを保証するもので
許可が下りるプロセスを考えると
とても凄い事であって、それに伴う
責任も極めて重要ではあります。
ステータス・スポーツとして広く
認知される事を願っております。
普及事業にAPSを推す理由
既存の普及に使われている
ビームライフルに欠点があることもですが
やはり弾が発射される感覚を
養うことは初期の選手育成に
重要であると認識しています。
弾がバレルを通って銃から離れる感覚
(バレルタイムなどと呼ばれる状態)を
体感として理解することで
フォロースルー(武道でいう残身動作)を
体得するにあたって弾の速度が遅い
エアソフトガンは最適といえるからです。
「引き金を引いたあと、弾が銃の中にあるのに
動かしちゃったらそっちに飛んで行っちゃうよ」
という理屈が頭と体で理解できます。
勿論、ビームライフル・ピストルも
国体種目でもある以上は並行して取り組むと思いますが
近代五種を始めとして冬季五輪の銃を扱う種目が
レーザー銃に切り替わったこともあり
今後、どうなるか分からない事も理由にあります。
もっとも銃器メーカー、火薬メーカーとの
折り合いを考えるとすぐではなさそうですが
いきなり切り替わってしまった結果、
アジア圏だけ置いてけぼりで
主流のアメリカ・ヨーロッパ圏企業は
準備済み即対応なんて状況もあり得るわけで
暇があれば海外掲示板の陰謀論的なスレッドを
見続けるという不毛なことの繰り返してます。
ジャケットもシットダウン適応や
有名会社の経営難なんて飛び交っていて
コロナも相まって情報が錯綜していますが
取り敢えず出来ることをやろうと思ってます。
それではまた射場で会いましょー。
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