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アカミミガメ

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アカミミガメの生態や問題について紹介します。暇なときに。
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アカミミガメ問題と現状

ミシシッピアカミミガメがもたらす様々な問題について、その根拠を示した研究事例や、防除対策に関する現状を整理しましたのでその紹介です。 以下のリンクから飛べます。 日本においては、アカミミガメが在来生態系に与える影響や防除対策はまだまだ十分とは言えませんが、様々な団体が研究や対策に取り組んでいます。これから、多くの事例が報告されてくると思うので、私も行動しつつ、楽しみに待つことにします。

天敵のいないアカミミガメも野外では意外と死んでいます

北米原産の外来種アカミミガメ(主に見られるのは亜種ミシシッピアカミミガメ)は既に日本各地に分布を拡大させ、平野部を中心に個体数を激増させています。 その原因として、日本には競合する他のカメが少ないこと(在来種ニホンイシガメ、外来種クサガメなど)、成体を食べるワニ類等の捕食者がいないこと(天敵がいない)、産卵数が他のカメに比べ圧倒的に多いことなどがあげられています。 そんな無敵と思われてるアカミミガメですが… 実は成体が死んでいる場面に出くわすことがあります。 例えば、

成長に伴い体色が変化するカメ

カメは地味な生き物だ。そう思われる方が多いと思います。しかし、カメの中には、成長とともに体色が劇的に変化する面白い種がいます。それも私たちの身近に暮らしているカメで、日本では主に2種があげられます。 身近と言っても、日本にもともといた種類ではなく、人間が持ち込んだものなどが野外へと逸脱し、やがて定着してしまったものです。 それは、クサガメとミシシッピアカミミガメです。 クサガメは中国や韓国を原産とする外来種であると考えられています。顔周りの黄色い模様や甲羅の継ぎ目に黄色

黄色いけど"ミドリガメ"

ミシシッピアカミミガメ(通称"ミドリガメ")のオスの一部は成熟するとメラニズム化し、体色が変化することが知られています。この体色変化には段階があるようで、黄色いものや、暗い色になる個体がいます(Tucker et al., 1995)。 この黄色いタイプがよくニホンイシガメと誤同定されることがあるので、今回は写真で紹介していきます。これでもう、間違えることはないでしょう。 甲羅の色からしてニホンイシガメと誤同定してしまいそうな個体ですね。しかし、チラッと映るアカミミがとて