ダメになるのは一瞬
最近つくづく思うのはこれ。
コツコツと積み上げてきた実績とか、試行錯誤しながら作り上げてきたチームとか、少しずつ高めていったモチベーションとか、そういったものは、いとも簡単に崩れ去ってしまう。
「実績」で言えば、最初は誰もがゼロスタートなわけだが、ゼロを1にして、2にして・・と実績を積み上げていく作業は、時間も手間も根気も必要となる。
ところが恐ろしいことに、気を抜くと10くらいあった実績が、半減したりする。
何かマイナスなことをしたり、時代が求めるものが変わったりすると、それまで積み上げたものがチャラになってしまう。
どなたの周囲にも、とっくに通用しない過去の実績を誇る先輩がいると思いますが、これは仕方のない話で、その人からすれば、積んできた実績がゼロ近くに戻っているとは思っていないのです。
次に「チーム」の話に移ります。チームを作り上げると言っても、単純にメンバーを集めて終わりではありません。
チームの目的をメンバー全員に共有し、腑に落として、各々に役割を与えて、それに慣らせて・・・と、これまた時間と手間と根気が要ります。
そうした試行錯誤を経ながら、チームの結びつきが強まって、ようやく成果が出てくるものなのです。
ところが、何か綻びが見えて、それを放置したりすると、チームの結束力や求心力があっさりと失われます。チームの破綻は、ある日突然やってくるのです。
人事異動とか、チームのメンバーをやたらいじりたがる組織がありますが、組織のトップはチームの外側にいるので、内部の絶妙な均衡に気づけません。なので、非常に乱暴なことをやりだします。
次に「モチベーション」について。「やる気アップ」とか「自分を高める」など、いわゆるモチベーションを向上させることもそれなりに時間がかかります。
モチベーションは、いきなりヒートアップするものではなく、段階を踏んで高めていくものです。
心の状態を作り、環境を整備し、体力を蓄え、目標を定め、具体的な手順を考えます。成功への筋道を立て、ゆっくりと動き出し、何らかの手応えを掴みます。
じっくり、ゆっくりとモチベーションを高め、どこかでアクセルを踏み込んで、一気呵成に畳みかけます。巡航速度に乗ればしめたもので、後は体調を整えながら、気持ちよく活動を続けていきます。
ところが、何か思ってもみないような障害が立ち塞がったり、悪意ある邪魔者が攻撃してきたりして、モチベーションががた落ちになったりします。
うまくいっている人に難癖をつけてくる卑劣な連中が世の中に蔓延っているので、要注意です。
「実績」「チーム」「モチベーション」と、全てコツコツ積み上げていくものなのに、一瞬で積み上げが崩れ去るということを見てきました。
砂上の楼閣とはよく言ったもので、全ての物事は、割と簡単に土台がグラついて、壊れます。ひびが入ってから崩れ去るまでは、本当に早いです。壊れるのは、本当に早い。(繰り返し)
長く働いてきましたので、積み上げたものが一瞬で崩れていく光景を何度も目撃してきました。
崩れる要因としては、外的要因と内的要因があります。
外的要因で積み上げたものを壊されるのは、自分ではコントロールできないことがあります。怒りを覚えますが、致し方ない部分もあります。
しかし内的要因については、ある程度自分で制御できます。自分自身の手で、積み上げたものをあっさりとダメにしたくはありません。
壊れるのは一瞬だとよく分かっているので、人に慎重だと思われてもそれは気にせずに、最新の注意を図った方がよいのではと思っているのです。
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