見出し画像

本日将棋大会につき

藤井聡太七冠(あと王座戦1勝で八冠)が、初めて年下(といっても同級生)の伊藤匠七段の挑戦を受ける竜王戦が白熱していた真裏で、千駄ヶ谷には2000人弱の猛者ども(8割おじさん)が土曜の朝早くから集結していた。

僕はその中のおじさんの一人。

猛者たちは5人一組の団体で、長机に一列に座る。目の前には、8×8の盤と駒が入った箱。そして机の反対側には、同じく5人組の人たちが座る。

この人たちがこれから何をするかと言えば、そう、アレしかない。


本日は、千駄ヶ谷の東京体育館にて、半期に一度行われる日本最大のアマチュア将棋大会「職域団体対抗将棋大会」、略して「職団戦」が行われたのである。

僕の数少ない趣味と言えば将棋であるが、普段人と対面で将棋を指すことは滅多にない。コンピュータと戦ってボコボコにされるか、将棋ウォーズで高段者にボコボコにされるくらいであある。

本当は面と向かった戦いを求めて、将棋大会に出場していきたい気持ちはあるのだが、個人でどこかの大会に申し込むのは勇気がいる。しかし職団戦は、気心の知れた職場の集まりでエントリーできるので、これならばと、安心して出場しているのである。


将棋はあくまで個人戦。盤を挟んだ一対一の戦いである。けれど、団体戦では、個人の勝敗はそのままチームの勝敗を左右する。自分の対局結果は、もはや自分だけのものではないのである。

例えば本日の一局目。自分の対局は負けてしまったが、仲間が3勝してくれたおかげで、負けは帳消しとなった。たまたま今回はチームメイトに救われたが、一歩間違えれば2勝3敗で敗退となったかもしれない。

こうした団体戦の面白さは、この年齢になって味わえるものではなく、ともかく楽しくて仕方がないのである。


ちなみにその後の対局だが、二局目では、秒読み(一手30秒)の戦いに追い込まれたものの、相手が最後でミスをして辛くも勝利を上げた。個人としても一勝できたし、チームも全員勝って、5対0の圧勝であった。

しかし三局目では、非常に強いチームと当たってしまい、個人的にも負けたし、チームとしても0対5の惨敗となった。

僕らのチームはCクラスなので、強からず弱からずの対戦相手となることが多いのだが、トーナメント形式の運次第で、とてつもない強豪と当たってしまうことがあるのだ。


うちの職場からは2チーム出場しているので、全員で10名での参加となったが、当然戦いを終えた後は、反省会と称した宴会となる。自分たちの勝因や敗因を語りあいつつ、次第に関係ない話題にも広がっていく。

これがいいんですよね。

ということで、昼間から顔を赤らめて、楽しい一日なのでありました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?