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教えたい願望

今日突然、我が家ののび太くん(一人息子)が、年下の家族が欲しいと言い出した。

「ドラえもん」にも『弟をつくろう』という、一人っ子ののび太君が弟を欲するお話があるが、うちの子供もそんなことを言い出したかと、少しだけ感慨に耽る。

で、その理由を聞いてみると、自分も誰かに教えてみたいというのである。

この春から我が子は塾に通い出して、俄かに勉強ブームとなっているのだが、新しく学んだことを誰かに教えたくて仕方がないようなのだ。

最近の小学生の塾では、かなりの難度の問題を解かされているが、僕も奥さんもまだ理解の及ぶ範囲なので、教えてもらうようなことにはなっていない。

なので子供としては、自分が驚きを持って知ったことを親に伝えたいのに、先に知ってしまっているのが少し残念なのであろう。


確かに、人に教えると自分の理解度が深まるということもあるので、彼の教えたい欲求を叶えてあげることは、彼のためにもなる。

そういうことであれば、親としては、自分の権威を示すために「何でも知ってますよ」という態度でいた方がいいのかなと思っていたけれど、その方針を軌道修正した方が良さそうである。

つまり、バカなふりをしたり、忘れてしまったから教えて欲しいというような態度を取って、息子に敢えて教えさせようというわけだ。


でも本当は、息子に弟か妹がいれば、それが良かったとは思うところ。別に勉強のことだけでなく、日常の色々なことを教えたり、教えてもらったりして、兄弟関係の中で成長できたことだろう。

自分は年の近い兄弟に恵まれたので、教え合うことで知識が増え、考え方が広がったように思う。

でも、残念ながら我が家の家族構成はそうならなかったので、次善の策を取らざるを得ない。親の方針転換は意外と急務である気がしてくる。


あと、先ほどは息子の勉強範囲を理解していると言ったものの、今のペースで問題が難しくなっていくと、一年後には全く歯が立たなくという事態も想定できる。

そうなれば、息子は教えたい放題になるだろうから、その点満足だろうが、親としての権威はダダ下がりになりかねない。

バカなフリをしつつも、彼の勉強にはなるべく付いていくことにしよう。そのためには、僕の方も影ながらの勉強が必要だ。


まあともかく、急浮上してきた息子の教えたい願望を大事にしていかねばと、思うのであった。



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