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「創意工夫のある仕事」

僕が思い描く楽しい仕事とは、以前から「創意工夫のある仕事」だと考えている。

改めて創意工夫の意味を辞書で引いてみると、「独創的なアイディアを見出し、新たな方法を考え出すこと」とある。

わかるようでわからない言葉ではあるが、要は新しい方法を見出せということだろう。

仕事には必ず一つの定められた目的がある。しかし、その目的に達する方法は、一つではない。

その人の置かれている立場や時代性、持っているリソースなどによっても、様々な方法論があって、それぞれに独特のプロセスがある。

目的を目指すにあたり、自分なりのプロセスを模索することが仕事の醍醐味であるし、この模索こそが「創意工夫」なのだと思う。


そういうわけで、高み(目的)を目指すプロセスにおいて、「創意工夫」をすることが楽しい仕事だと思っている訳だが、ところが世の中、そんな仕事ばかりではない。

定められたプロセス通りに動かねばならない仕事は多いし、むしろ世の中の仕事の大半が、プロセスががっちりと固まっているのかもしれない。

「創意工夫」は、独創的なアイディアに基づく新たな方法だという定義を紹介したが、独創性と固定的なプロセスとは全く相容れないものである。

僕は常に新しい方法を考えていきたいし、新しいアクションを取りたいと考えているが、そうではない考えとは常に対立関係となってしまうのだ。

言葉が悪いが、僕はそうした画一的なプロセスを強制する仕事を、「業者仕事」と呼んでいる。

この場合の「業者」とは、定められた仕事を与えられ、プロセスにおいても従前としたやり方からの逸脱を制限される人たちをイメージしてもらいたい。

もしくは映画「生きる」の公務員たちでも良い。

新しいアイディア、新しい方法ではなく、前例だったり、古い規則だったりが優先される世界である。

もちろん、そうした仕事が全くなくなるべきではないし、ある種のルーティン仕事も楽しかったりもする。

しかし、やはり僕は「目的」に対してのアプローチは、様々あって良いんだろうと確信している。

たとえ前のやり方との整合性が取れなくても、「創意工夫」の精神で物事を見ていかないと、簡単につまらないお堅い人間となってしまうのではないだろうか。



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