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できる人の言語能力

できる人は良く考えている。

考えている人なのか、そうではない人なのかは、その人の発する言葉、表現を見聞きすれば、簡単に見分けることができる。

つまり、できる人かどうかは、その人の言語表現で見極めがつくのだ。


僕がこの人は良く考えているなあと思うのは、その人の言葉がきちんと整理されていると感じた時である。

特に僕が整理できているなあと感心するのは、何かの事象について「僕はそれを○○と呼んでます」などと、その人オリジナルの表現が口を突いて出てくる時だ。


一番分かりやすい例でいうと、みうらじゅん氏の一連の独自表現がある。「マイブーム」「ゆるキャラ」あたりは流行語にもなったし、最近でも「親孝行プレイ」や「老いるショック」など、かなりの切れ味のある言葉を生み出している。


みうら氏ほどのレベルは必要ないが、ちょっとした日常の会話の中にオリジナルな表現が入ってくると、その人の思考がきちんと整っていることがわかる。

例えば、毎朝「TO DO」を確認していますという人よりは、毎日「TO UNDO」を決めてますという人の方が、本当のやるべきことが頭の中で整理されているように思える。

「仕事と家事の両立って、要は仕事と家事の時間の奪い合いのことだよね」などと言われると、この人は「両立」の意味合いをきちんと深掘りしているに違いないと考えてしまう。

「前向きはいいけど、どこが前やら」などと呟かれると、この人は「前向き」というパワーワードの引っ張られずに、自分の頭で考えているなあと思わせられる。


通り一遍の表現に逃げ込まず、一度事象を自分の中に取り込んで、考え直し、捉え直し、わが事にする。その結果が、オリジナリティ溢れる表現に繋がっているように思う。


そう考えると、何か面白い表現を見つけたいと思った時は、その前に思考する時間が必要なのだということがわかる。

読者が面白いと思うnoteを書く場合にも、選んだテーマをまずはきちんと深掘りしていくことが大切そうだ。


ま、とは言うものの、全ての物事を深く考えている余裕はないし、その必要もなかろう。

自分の興味のある分野や、現在取り組んでいる仕事あたりをしっかりと考えて、自分なりの言葉を見つけていければいいように思う。


みんなにできると思われる必要はないが、同じ興味を持つ人や仕事仲間にはできると思われたい。そんなところが人生のうまい落としどころになるのではないだろうか。



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