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仕事はメリハリつけて・・・の嘘

別部署の困った上司が、「メリハリをつけて仕事をするように」と言い出して困惑したという話を聞いた。

メリハリつけろと聞くと、目の前の仕事に優劣をつけろと言われているように思える。

仕事には大小があって、優先順位があることは認めるが、優劣があると言ってしまってはいけない気がする。


例えば、建築家に自宅の設計をお願いしたとして、その建築家がメリハリを付けると言い出したらどういう気持ちになるだろうか。

確かに自分の家の設計と、何か大きいビルの設計では、受注金額も違うだろうし、やりがいも異なるだろう。

けれど目の前の仕事に優劣をつけるのは納得がいかない。だったら最初から引き受けるなよと思ってしまう。


学校の先生が、生徒の扱いにメリハリをつけると言い出したら、子供預けている親はどう思うだろうか。

子供によって手の掛かり具合は異なるとは思うが、扱いに優劣をつけてはならないのだ。


この上司は頓珍漢な発言を繰り返す問題児なのだが、どうも仕事相手をナメているように思えてならない。何か重要な心を失っているようにも思う。

相手のことを考えて、相手の期待に応える。そういう気概が全く感じられないのである。


仕事は内弁慶ではいけないと思っている。BtoBであれ、BtoCであれ、仕事には必ず仕事相手(お客さん)がいる。その相手の気持ちを考えない仕事などあり得ない。

「メリハリをつけて仕事するように」と言い出したその上司は、何か良いこと言っているつもりなのだろうが、仕事を舐め腐っていることがバレただけなのであった。



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