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予測のつかない未来に向かって

将棋にハマったのは、2014~15年頃だっただろうか。いつの間にか、かれこれ10年近くが経とうとしている。

その頃は、まだ藤井聡太さんもデビュー前で、羽生さんと森内さんが毎年のように名人戦で名勝負を繰り広げ、竜王戦では渡辺明さんが挑戦者を次々となぎ倒していた。

AI将棋が徐々に力を付けて、プロの力に拮抗するようになり、電王戦が盛り上がり始めていた。

映画「聖の青春」が公開され、「三月のライオン」のコミックが話題になっていた。

まだキオスクで「週刊将棋」が売られていた。

そんな時代である。


10年ひと昔というけれど、あの頃と今を比べると、将棋を取り巻く世界はまるで変化を遂げている。

藤井少年は絶対的王者「藤井八冠」となり、羽生さんが将棋連盟の会長に就任し、AIに勝とうという棋士は誰もいなくなった。

変わらないのは、僕の棋力くらいなものである。


そういえば、10年前は息子がまだ生まれていなかった。今の場所に引っ越しても来ていなかった。コロナのコの字すらない時代だった。

毎日同じような日々を送っているつもりでも、10年の月日が過ぎるとまるで違ったものになっている。

10年前にはまるで想像してもいなかった日常を送っている。


10年前に今が自分が想像できなかったように、これから10年後の自分の姿を想像するのは大変に難しい。

その時世の中がどうなっているかもわからない。

藤井八冠を脅かす才能が現れているかも知れないし、将棋ではなくて囲碁ブームが来ているかもしれない。

何が起きても不思議ではないのである。


けれど、僕たちは、さっぱり予測のつかない10年後を目指して、今できることをしなくてはならない。

10年後を見据えて、目の前のことを積み上げていかねばならない。

逆を言えば、どうなっているかもわからない10年後に備えた適応力を鍛えておけば良いのかもしれない。

予測がつかないのは当たり前。

けれど大きく変化を遂げていることは間違いない。

そんな風に思っていれば、まあたいていのことはクリアできるだろう。

そう、僕は基本的に楽観的なのだ。



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