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不調の時にしてはならぬこと

これまで長く営業を経験してきたけれど、いつも好調だったわけでもないし、むしろ体感的には不調だった時の方が長かった。いつも数字をいかに上げるかに腐心してきた日々だった。

特にエンタメコンテンツを扱っていると、ソフトによっての好不調の波が激しくて、短期間で天国と地獄を経験することもある。

そんな大波を経験していくと、うまく行っている時もそうでない時も、ある種の一過性であるように思えてくる。

もちろん、事業がうまくいかない時には、それなりの理由があるので、これを放置することはNGである。

けれど不思議なもので、一生懸命に対策を講じている内に、ヒット商品が生まれたりして、事業が好転したりもする。

ポイントは、諦めずに真面目に仕事に取り組み続けることなんだ。

事業を何が何でも継続させるという意志と、愚直な行動が有効なのであって、傍観したり諦観したりしては、不調な事業がそのまま閉じてしまうことになりかねない。


そんな浮き沈むを十分に経験してきた僕からすると、事業がうまくいかなくなった時の悪手は、「一度しゃがむこと」だと思う。

やることなすことうまくいかないと、一度立ち止まって考えたくなるのは人情としてわかる。一度冷静になって、問題点を洗い出すことは確かに重要なことである。

ただし、立ち止まるだけでなく、その場に座り込むのはいかがなものだろうか。

僕からすれば、何をしたら良いか、次の打ち手がわからない者の取る行動のように見えるのだ。

事業がうまくいかなくなった原因が必ずあると思うが、その要因を取り除くことが大事であって、座っていては解決に向かわない。

そこは歯を食いしばって、少しでも前に進もうぜ、と思ってしまうのだ。


つい最近、自分がかつて関わっていた仕事の責任者が、平気で今年はしゃがむ年だとか言っていたことを思い出したので、こんな文章を書いているが、実際にその組織は、一度座り込んだことで、立ち上がるタイミングを逃してしまっているように見える。

歯を食いしばって前に進む。せめてひと時立ち止まるくらいにしておかないと、次の好調の波をまんまと逃してしまうだろう。



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