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モノを作る人が偉いのか、モノを売る人が偉いのか。

自称・藤子不二雄研究家の私ですが、一応普段は普通の仕事をこなす会社員です。今日はいつもの藤子考察から離れて、ビジネスにまつわる自分の考えを少しまとめてみたいと思います。

さて、表題の問いかけについてですが、メーカーに代表されるモノづくりを使命としている会社・組織においては、常に議論となる命題です。

まず結論から言えば、両方偉いし、両方が揃って初めて力を発揮するものです。逆に作る・売るの二つを束ねる形にしないとまずいことになるので、どちらか単独では両方とも偉くない、が適切な回答だと考えます。

つまり、どちらが偉いのか、という問い自体がミステイクということになります。

そして、「作る」と「売る」の二つを束ねるには、色々とやり方があって、どれが正しいのかというと、答えは簡単ではありません。一般的な組織に見られる代表的な形態を3つ見ていきます。


まず、トップダウンというやり方があります。

作る(企画・製造)・売る(営業)のそれぞれの組織の上位概念として、リーダーを設定し、そのリーダーが唯一の決裁者として、陣頭指揮を執っていくやり方です。

これは、キックオフしたばかりの組織や、急速な発展途上にある組織において実践される形です。カリスマ型と言っても良いかと思います。


もう一つは、メーカー部門とセールス部門を統合して、一つの組織体としてしまうやり方もあります。一体の組織なので、上位・下位という概念がなく横並びなので、両部門の代表者が頻繁に会議などを設定して、議論を進めて物事を決めていくという方法です。


それと、もう一つ、これが僕のオススメのやり方となりますが、二つの組織の上位に新しい組織を作り、レポートラインをそこに集中させるやり方です。

一番目のトップダウン型と形は似ていますが、一人のカリスマに従う形にするのではなく、集団指導体制に近い形で、あくまで一人の人間に業務を集中させないことがポイントとなります。

作る側・売る側には、それぞれしがらみや制約がつきものです。作る側でしたら、コストや技術、他社製品と差別、それまで培ってきた社風などです。売る側は、業界のしきたり、セールス先との力関係などがそれに当たります。

そうした内輪の制約を無条件に受け入れてモノ作りやモノ売りをやってしまうと、顧客・ユーザーの求めているものから乖離してしまうものです。

それぞれの言い分はきちんと発露してもらいながら、でも一つ上位の組織がそれを取りまとめていく。そういう三角形の緊張関係が、大事なのではないかと考えています。

では、企画・製造部門と営業部門の上位に位置する組織をどのように設定したら良いのでしょうか?

ここで導入すべき考え方が、マーケティング・ファーストというものだと考えています。

つまり、ユーザー・顧客の求めているものを追求し、マーケットの有無を捉えた上で、メーカーとセールスに指示を出していく、という意思決定の流れです。


ここまでの話を少し言い換えてみます。

メーカー部門が強い会社は、「作ったものを売る」という決定回路を持っています。一方営業が強い会社は、「売りたいものを作る」という流れです。けれど、先に申し上げた通り、作る・売るには業界のしきたり・慣習という障壁が存在していることが多く、実は両方ともうまくいかないケースが多いのです。

言葉遊びに聞こえるかもしれませんが、僕が理想とするのは「売れるものをあらかじめ予測して、作って売る」という考え方になります。

需給予測をしっかり行う、つまりマーケティングを行って、そのデータなどを踏まえた上で作ったり売ったりする、ということです。

マーケティングという大きなくくりの中に、作る・売るを取り込んでしまう、そういうイメージで良いかと思います。

では、マーケティングとは、どのように行っていくものなのか?
これについては、業界によって異なる、とも言えるし、実は共通している、とも言えます。簡単に、申し上げることができません。

僕自身、今マーケティングの業務についでは絶賛実践中になります。もう少し経験を積んで、考えを整理してからそのあたりのことを記事にしていきたいと思います。来年の目標ですかね。

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