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交響詩《英雄の生涯》クラオタ的曲解説 第3回 楽曲分析編ー後編ー

今回は《英雄の生涯》第5部『英雄の業績』におけるR.シュトラウス自作曲の引用についてまとめます。

《英雄の生涯》第5部ではR.シュトラウスの自作曲が多数引用されている、らしい…。自作の交響詩からの引用が多い、らしい…。

本当にそうでしょうか?

今回の解説を読めば、どの曲の・どの部分が・どれくらい引用されているか分かります!第5部の引用についてすべての”らしい”を無くします。

今回もスコアを見ながら進めて行きましょう。
おすすめのスコアは第1回 予備知識編に載せています。こちらもチェック!

本日の目次はこちら。長いので目次から見たい項目に飛んで見るのもOKです。

3-1. 【早見表】 第5部『英雄の生涯』引用箇所

第5部『英雄の業績』には《英雄の生涯》以前のR.シュトラウスの自作曲から交響詩を中心に膨大な量が引用されています。
あまりに膨大な量なので、今回は僕の方で作った早見表を使います。
この早見表でR.シュトラウスの自作曲引用部分と《英雄の生涯》で登場する箇所がイッパツで分かります。
グレーの部分は今回音楽的にさほど重要では無いので、譜面は割愛します。

早見表

こちらは次の3つの参考書籍をベースに追加情報を加えて作成しています。
・音楽之友社版スコア付属解説
・オイレンブルク版スコア付属解説
古瀬徳雄氏の論文"R. Straussの交響詩〈英雄の生涯)op. 40における異時同図技法"

曲のカテゴリと登場回数は次の通りです。※カテゴリごとに作曲順で記載
・交響詩
 ドン・ファン         4ヶ所
 マクベス           3ヶ所
 死と浄化           4ヶ所
 ティル・オイレンシュピーゲル 1ヶ所
 ツァラトゥストラ       2ヶ所
 ドン・キホーテ        4ヶ所
・歌曲
 黄昏の中の夢         1ヶ所
 解き放たれて         1ヶ所
・オペラ(歌劇)
 グントラム          8ヶ所

意外なことに、登場回数が一番多かったのはオペラ《グントラム》でした!

オペラ《グントラム》って何?

という方がほとんどかと思いますので、簡単に概要を載せておきます。

オペラ《グントラム》
作曲: 1892-1893(初版), 1934-1939(改訂版)
初演: 1894年 R.シュトラウス指揮 ヴァイマール宮廷歌劇場にて
《グントラム》はR.シュトラウスのオペラ処女作。
R.シュトラウス自作の台本で作曲した全3幕のオペラ。
構想自体は初期の交響詩《ドン・ファン》の1年前から練られています。
音楽・台本共にワーグナーの影響が強く現れており、ワーグナーのオペラ《タンホイザー》, 《ローエングリン》,楽劇《パジルファル》を混ぜたようなストーリー。初演でヒロイン・フライヒルトを演じたのは後にR.シュトラウスの妻となるパウリーネ。

ストーリー概要
中世13世紀のミンネゼンガー(抒情詩)の物語。→《タンホイザー》の世界
騎士として苦境の女性フライヒルトを救い去っていく→《ローエングリン》のヒロイズム
信仰と贖罪に身を投じる→《パジルファル》

《グントラム》は初演当時は失敗に終わり、R.シュトラウスは別荘に”グントラムの墓”を作って埋葬しました。R.シュトラウスはこの処女作のオペラには特に思い入れがあったようで、前述の通り自身の”交響詩の時代”最後の交響詩に当たる《英雄の生涯》への引用箇所も最も多く、晩年にスコア改訂を行っています。

余談ですが

グントラムの墓を作って埋葬したエピソードが僕はめちゃくちゃ好きです。皮肉屋でユーモラスなバイエルン人らしいと思います。尊敬するワーグナーの作品そっくりの作品を作り(しかも処女作)、それがが失敗してしまって大切にお墓を作ってあげるあたり、そこはかとない厨二病感を感じてしまって愛らしく思えてしまいます。《グントラム》は確かに”まだ完成されていない感”は否めませんが、耳を掴むメロディが突如出てきたりともうそこまでやってきているR.シュトラウスの”交響詩の時代”の足音を感じることができるでしょう。

3-2. 【譜面】第5部『英雄の業績』の引用元と登場箇所

では具体的に譜面を見ながら確認していきましょう。
引用曲ごとに見ていきます。

交響詩

《ドン・ファン》

《英雄の生涯》小節番号686, 練習番号83の5小節目, パートHr, Vc
《ドン・ファン》第2主題 練習記号Oの17小節前, パートHr

《英雄の生涯》小節番号688, 練習番号83の7小節目, パート木管楽器, Vn
《ドン・ファン》女性の主題① 練習記号Dの20小節目, パートCl, Hr, 2ndVn

《英雄の生涯》小節番号729, 練習番号88, パートOb
《ドン・ファン》女性の主題② 小節番号235, 練習記号Lの4小節目, パートOb

《英雄の生涯》小節番号729, 練習番号88, パートVla, Vc
《ドン・ファン》『求愛』の主題 小節番号232, 練習記号L, パートVc

《英雄の生涯》譜面
小節番号686, 練習番号83の5小節目, パートHr, Vc

英雄の生涯_ドン・ファン_第2主題


小節番号688, 練習番号83の7小節目, パート木管楽器, Vn

英雄の生涯_ドン・ファン_女性の主題①


小節番号729, 練習番号88, パートOb

画像28


小節番号729, 練習番号88, パートVla, Vc

英雄の生涯_ドン・ファン_求愛の主題



《ドン・ファン》譜面
・第2主題
練習記号Oの17小節前, パートHr

ドンファン_第2主題

・『女性』の主題①
練習記号Dの20小節目, パートCl, Hr, 2ndVn

ドンファン_女性の主題①

・『女性』の主題②
小節番号235, 練習記号Lの4小節目, パートOb

ドンファン_女性の主題②

・『求愛』の主題
小節番号232, 練習記号L, パートVc

ドンファン_求愛の主題

《マクベス》

《英雄の生涯》小節番号745, 練習番号90, パートBass Cl, 2nd&3rd Fg, ConFg, Vc, Cb
《マクベス》『マクベス夫人』の主題
小節番号67, 練習番号, パートFl, Cl

《英雄の生涯》小節番号747, 練習番号90の2小節目, パートCl, Bass Cl, 2nd&3rd Fg, Vla, Vc
《マクベス》『マクベスの苦悩』の主題
小節番号20, 練習番号, パートCl, Fg, Vc, Cb

《英雄の生涯》小節番号748, 練習番号90の4小節目, パートEngHr, 2ndHr
《マクベス》冒頭ファンファーレ 小節番号3, 練習番号, パートFl, Cl, Hr, 1st&2ndVn
ファンファーレ 小節番号55, 練習番号, パートD Tp


《英雄の生涯》譜面
小節番号745, 練習番号90付近

英雄の生涯_マクベス

《マクベス》譜面
・ファンファーレ
小節番号3, 練習番号, パートFl, Cl, Hr, 1st&2ndVn

マクベス_冒頭ファンファーレ小節番号55, 練習番号, パートD Tp

マクベス_ファンファーレ2

・『マクベスの苦悩』の主題
小節番号20, 練習番号, パートCl, Fg, Vc, Cb

マクベス_マクベスの苦悩

・『マクベス夫人』の主題
小節番号67, 練習番号, パートFl, Cl

マクベス_マクベス夫人

《死と浄化》

《英雄の生涯》小節番号723, 練習番号87, パート1stVn
《死と浄化》『少年時代』の主題 小節番号180, 練習記号Lの19小節目, パート1stFl

《英雄の生涯》小節番号723, 練習番号87, パートVc, Cb
《死と浄化》『浄化』の主題 小節番号431, 練習記号Xの42小節目, パート木管楽器, Hr, Tp, Tb, Hp

《英雄の生涯》小節番号743, 練習番号90の2小節前, パートVc, Cb
《死と浄化》『浄化』の主題 小節番号440, 練習記号Z13小節前, パートVla, Vc

《英雄の生涯》小節番号762, 練習番号92, パート5th〜8thHr, Vc
《死と浄化》『憧れへの闘争』の主題 小節番号256, 練習記号Oの11小節目, パートFl, 1stVn, Vla

《英雄の生涯》譜面
小節番号723, 練習番号87, パート1stVn

英雄の生涯_死と浄化_少年時代


小節番号723, 練習番号87, パートVc, Cb
原曲の調性Cdurで演奏される。

英雄の生涯_死と浄化_浄化


小節番号743, 練習番号90の2小節前, パートVc, Cb

英雄の生涯_死と浄化_浄化2


小節番号762, 練習番号92, パート5th〜8thHr, Vc
原曲と同じ調性Fisdur(Gesdur)

英雄の生涯_死と浄化_憧れへの闘争の主題

《死と浄化》譜面

・『少年時代』の主題
小節番号180, 練習記号Lの19小節目, パート1stFl

死と浄化_少年時代の主題

・『浄化』の主題
(左)小節番号431, 練習記号Xの42小節目, パート木管楽器, Hr, Tp, Tb, Hp
(右)小節番号440, 練習記号Z13小節前, パートVla, Vc

死と浄化_浄化の主題

・『憧れへの闘争』の主題
小節番号256, 練習記号Oの11小節目, パートFl, 1stVn, Vla

死と浄化_憧れへの闘争の主題

《ティル》

《英雄の生涯》小節番号731, 練習番号88の3小節目, パートEs Cl, Bass Cl
《ティル》『悪魔の姿のティル』の主題 小節番号46, パートD. Cl

《英雄の生涯》譜面
小節番号731, 練習番号88の3小節目, パートEs Cl, Bass Cl

英雄の生涯_ティル

《ティル》譜面

・『悪魔の姿のティル』の主題
小節番号46, パートD. Cl

ティル_悪魔の姿のティル

《ツァラトゥストラ》

《英雄の生涯》小節番号743, 練習番号90の2小節目, パートTp
《ツァラトゥストラ》『憧れ』の主題 小節番号75, 練習番号28の3小節目, パートFg, Vc, Vn

《英雄の生涯》小節番号764, 練習番号92の3小節目, パートEs Cl, Bass Cl, 3rd&4thHr, 7th&8thHr, Vla, Vc
《ツァラトゥストラ》『自然』の主題 小節番号5, 冒頭から5小節目, パート1st~4th Tp

《英雄の生涯》譜面
小節番号743, 練習番号90の2小節目, パートTp

英雄の生涯_ツァラ憧れ


英雄の生涯_ツァラ憧れ2


小節番号764, 練習番号92の3小節目, パートEs Cl, Bass Cl, 3rd&4thHr, 7th&8thHr, Vla, Vc
スタンリー・キューブリック監督作『2001年宇宙の旅』でもおなじみのツァラ『自然』の主題ですね。ここでは原曲通りCdurです。

英雄の生涯_ツァラ自然

《ツァラ》譜面

・『憧れ』の主題
小節番号75, 練習番号28の3小節目, パートFg, Vc, Vn

ツァラ_憧れ

・『自然』の主題
小節番号5, 冒頭から5小節目, パート1st~4th Tp

ツァラ_自然

《ドン・キホーテ》

《英雄の生涯》小節番号725, 練習番号87の3小節目, パートFl, Ob
《ドン・キホーテ》『ドン・キホーテ』の主題① 小節番号1, パート1stFl

《英雄の生涯》小節番号727, 練習番号87の5小節目, パート1st&2ndVn, Fl
《ドン・キホーテ》『ドン・キホーテ』の主題② 小節番号5, パート2ndVn, Vla

《英雄の生涯》小節番号729, 練習番号88, パートBass Cl
《ドン・キホーテ》『サンチョ・パンサ』の主題 小節番号140, パートBass Cl, Ten Tb

《英雄の生涯》小節番号753, 練習番号91, パートEngHr, 1stHr, Vc
《ドン・キホーテ》『騎士の理想』の主題 小節番号334, パート1stHr, 2ndHr, Vc

《英雄の生涯》譜面
小節番号725, 練習番号87の3小節目, パートFl, Ob 原曲通りDdur
小節番号727, 練習番号87の5小節目, パート1st&2ndVn, Fl

ドン・キホーテ_ドン・キホーテの主題①・②

小節番号729, 練習番号88, パートBass Cl
ドン・キホーテ_サンチョ・パンサの主題


小節番号753, 練習番号91, パートEngHr, 1stHr, Vc
『騎士の理想』の主題はGes durで引用されています。原曲ではFisdurですね。第2回 楽曲分析編-前編-で触れましたが、R.シュトラウスはこのGes dur(=Fis dur)を陶酔的・夢想的な場面でよく用います。原曲の《ドン・キホーテ》でも第3変奏でドン・キホーテとサンチョ・パンサが空想的な夢・非現実的な願いについて口論しているところ。

ドン・キホーテ_理想の騎士の主題

《ドン・キホーテ》譜面
・『ドン・キホーテ』の主題①
小節番号1, パート1stFl

ドン・キホーテ_ドン・キホーテの主題①

・『ドン・キホーテ』の主題②
小節番号5, パート2ndVn, Vla

ドン・キホーテ_ドン・キホーテの主題②

・『サンチョ・パンサ』の主題
小節番号140, パートBass Cl, Ten Tb

ドン・キホーテ_サンチョ・パンサの主題

・『騎士の理想』の主題
小節番号334, パート1stHr, 2ndHr, Vc

ドン・キホーテ_理想の騎士の主題

歌曲

《黄昏の中の夢》

《英雄の生涯》小節番号751, 練習番号91の2小節前, パートTen Tuba, Vla
《黄昏の中の夢》「黄昏の中を愛の国へ決して急がずゆっくりと」と歌われる部分 小節番号15, パートVo

《英雄の生涯》譜面
小節番号751, 練習番号91の2小節前, パートTen Tuba, Vla

英雄の生涯_黄昏の中の夢

《黄昏の中の夢》譜面
「黄昏の中を愛の国へ決して急がずゆっくりと」と歌われる部分
小節番号15, パートVo

黄昏の中の夢

《解き放たれて》

《英雄の生涯》小節番号745, 練習番号90, パートBass Cl, 2nd&3rdFg, ConFg, Vc, Cb
《解き放たれて》「おおこの幸せ」と歌われる部分 小節番号19, パートVo, Piano

《英雄の生涯》譜面
小節番号745, 練習番号90, パートBass Cl, 2nd&3rdFg, ConFg, Vc, Cb

英雄の生涯_解き放たれて

《解き放たれて》譜面
「おおこの幸せ」と歌われる部分
 
小節番号19, パートVo, Piano

解き放たれて_幸せ

オペラ(歌劇)

《グントラム》

《グントラム》については、確かに最も引用されている箇所が多いですが、僕は音楽的に最も重要なのはこの主題だと考えますので、これだけ頭に入れておけば良いと思います。この主題以外の譜面は今回割愛して譜面の場所だけ書いておきますが、どうしても知りたい方はコメント下さい。

《英雄の生涯》小節番号753, 練習番号91, パートFl, Cl, 1st&2ndVn
《グントラム》第3幕最後

《英雄の生涯》譜面
小節番号753, 練習番号91, パートFl, Cl, 1st&2ndVn
《グントラム》第1幕前奏曲と第3幕最後で登場する。やはりGesdur。

これだけ

《グントラム譜面》
第1幕前奏曲

第1幕前奏曲

第3幕最後

第3幕最後

その他の引用箇所

《英雄の生涯》小節番号734, 練習番号88の6小節目, パートCl
《グントラム》第3幕4場冒頭, パート1st&2ndVn, Vla

《英雄の生涯》小節番号737, 練習番号89, パートFl, Ob, 2ndVn
《グントラム》第1幕第3場練習番号23, パート1stVn
第3幕第1場, , パート1st&2nd Vn

《英雄の生涯》小節番号739, 練習番号89の2小節目, パート3rdTb
《グントラム》第3幕第3場

《英雄の生涯》小節番号743, 練習番号90の2小節前, パート5thHr
《グントラム》第1幕前奏曲, パートVc

《英雄の生涯》小節番号751, 練習番号91の2小節前, パートFl, Picc
《グントラム》第3幕第1場
第3場練習番号33の7小節前, パートOb, Fg, Tp

《英雄の生涯》小節番号758, 練習番号92の4小節前, パート3rd&4thHr
《グントラム》第1幕第2場

《英雄の生涯》小節番号765, 練習番号92の4小節目, パートTb
《グントラム》第1幕前奏曲, 第3幕第4場, パートTb

おまけ: 《エロイカ》からの引用について

第1回 予備知識編でベートーヴェン交響曲第3番《エロイカ》からの引用もされていると書きました。譜面を見てみましょう。

《英雄の生涯》小節番号765, 練習番号102の2小節目, パートVla, Vc
《エロイカ》小節番号91, パートOb
小節番号99, パートVn
小節番号388, パートCl, Hr

《英雄の生涯》譜面

英雄の生涯_エロイカ

《エロイカ》譜面
小節番号91, パートOb

エロイカ_91


小節番号99, パートVn

エロイカ_99


小節番号388, パートCl, Hr

エロイカ_388

気づきましたか?そうです。

これは引用と言えるのか?

と思われたと思います。私もこれを引用としてよいかは議論の余地ありだと思います。実は《エロイカ》からの引用について言及しているのは今のところWikipediaのみで、他の参考文献が見つけられていません。でも、R.シュトラウスが元々《エロイカ》を意識して《英雄の生涯》を作曲したことを考えると、パロディとして《エロイカ》からの引用を気づかれないレベルで忍び込ませた、という考え方もアリかなと思います。僕はクラオタ的ロマンも含めて《エロイカ》が引用されている説を推します。

皆さんはどう感じますか?

3−3. まとめ

いかがだったでしょうか?皆さんは引用部分についてどのくらい知っていましたか?全部知っていたそこのあなた!

めっちゃすごい

ほとんど知らなかったあなたも今回の解説でもう第5部の引用については完ペキですね!友達にドヤ顔しましょう!(笑)
ただし、音楽学者リヒャルト・シュペヒト氏は今回ご紹介した引用箇所について”幾つかの例をあげてみよう”と前置きして解説で紹介されています。
もしかするとまだまだ見えにくい形で、引用・パロディ要素があるかもしれません。文献など読みながら宝探し感覚で探して見るのも良いかもしれませんね。

次回はいよいよ、最終回!第4回 《英雄の生涯》が描きたかったことでこれまでの解説を振り返りつつ、R.シュトラウスは《英雄の生涯》で何を描きたかったのか?について考えて行きたいと思います。

面白いと思って下さった方はスキをお願いします!
僕のやる気に繋がります。
それではまた(^-^)/

今回の一枚

今回はメンゲルベルク×アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の一枚。
《英雄の生涯》はR.シュトラウスから指揮者メンゲルベルクとアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に献呈されています。
この盤は1941年録音盤なので、R.シュトラウスの晩年期に演奏されたものです。自作自演盤と被献呈者盤を聴き比べて見るのも面白いでしょう。R.シュトラウスの自作自演盤は感情を抑えた流麗な印象がありますが、このメンゲルベルク×アムステルダム・コンセルトヘボウ盤は感情迸る少しクセのある演奏だと思います。名演。






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