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⒎観察項目がわかるアプリ

こんなこと書いたら

専門職としてどうなの?


って言われそうだけど

カルテの観察項目欄について思うことがある。



どこの病院もベッドをなるべく空けたくない。
稼働率を上げたいので、科が違う患者さんでも
ベッドが空くまでは今日は隣の病棟で
と入院を受けている。

自分の科じゃないけど、入院を受ける。


こんなことが昔よりも増えている印象だ。


看護師からするとほんっとうに

嫌、、もう嫌でしかない。



自分の科の疾患以外は本当に無知なことが多いからだ。
看護学校でチラっと触れただけの疾患など観れるわけがないのだから。
他科に関しては素人同然なのだ
他科の入院が来る、しかも受け持ち。
となれば、一旦深呼吸をして
気合いを入れなければならない。


私はずっと循環器病棟に勤めていたが、整形病棟が満床なので
「骨折の患者さんをとって欲しい。」と言われたことがある。

大体入院を依頼する側は「大したことない。可愛いおばあちゃんよ。」とか
軽く見積もって入院依頼の連絡をしてくる
しかし、何かあったときに責任を負うのは担当の看護師なのである。
この件で看護師とならあと5時間は話せるが、それはひとまず横に置いておく。笑


まず最初にするのが整形病棟の看護師への電話だ。
「大腿部頸部骨折の患者さんが来るので、
観察項目と注意すること教えてもらっていいですか?
もし、マニュアルとかあれば送ってもらえると助かります」
と満床で忙しいであろう看護師にお願いするのだ。


入院が上がってくるまでに
ひとまずさっき
教えてもらった観察項目をそのまま入れる。


そこで出てくるのが

「なんでこの観察項目を見るのか?」という疑問

である。

この部位を骨折した人に対して、
何でこの観察項目が必要になるのか
理解できていない。

自分の科ではないので、
病棟には参考書などない。

そんなときに登場するのが
Google検索である。

大腿部頸部骨折 麻痺 検索と調べながら

本当に「これでいいの?」と自問自答する
こんな素人調べで、いいの?と。
私はそれでも不安な時にはもう一度整形病棟に電話したり
看護師に来てもらったりしたが、抜けが無いかとずっと不安で
夜勤明け、不安で眠れなかった。

友人にも相談したが、
「私も緊急入院とかYahoo!で見てる。
他科は分かれへんから。」と。


2〜3日するとベッドが空くので
主科に転棟していく場合がほとんどだが

問題は何かあった時である。


「この人リスクあるのに何で観てないの?」
「担当誰???」
「分からないことを聞かなかったの?」

看護師の心臓が震える瞬間である。
何かあったとき、いつもこうして
主治医や師長さんから尋問を受ける。
こうして多忙な中、他科の入院を引いた
看護師が一番苦い思いをする

これが怖いからみんな自分の科以外取りたく無いのだ。

だから他科の入院の受け持ちが決まると
休憩もまともに取れず、必死にスマホで観察項目を調べている。
もちろん帰宅してからも気が気ではない。

「さっきググったような知識で、
本当に大丈夫だったかしら。
何もありませんように。」
と祈るように過ごしているのだ。

私も「ネットでなくて参考書で調べなさい。」と教わってきたし、
後輩にもそう教えてきたけれど、
このスピードで入退院を処理している時代、
また病院の事情も考えると参考書どれどれ。。とやっている時間は無いのではないか、現実的では無いと思うのだ。


〈欲しいアプリ〉

疾患、検査ごとに観察項目を出してくれるもの。

その科の専門医が監修したアプリで、全ての科の疾患、検査について
観察項目とその理由が書かれているものが欲しい。











  




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